专利摘要:
植物内または植物の部分内でインフルエンザウイルス様粒子(VLP)を合成するための方法が提供される。本方法は、植物内でのインフルエンザHAの発現、およびサイズ排除クロマトグラフィーによる精製を伴う。本発明は、インフルエンザHAタンパク質および植物脂質を含むVLPにも関する。本発明はさらに、インフルエンザHAをコードする核酸ならびにベクターを対象とする。VLPは、インフルエンザワクチンを処方するために使用されてもよく、または従来型ワクチンを濃縮するために使用されてもよい。
公开号:JP2011509661A
申请号:JP2010542486
申请日:2009-01-12
公开日:2011-03-31
发明作者:フレデリック オルス,;マノン コーチャー,;マルク−アンドレ ダウスト,;ミッシェル ダルギス,;ソニア トレパニエール,;ルイ−フィリップ ベジーナ,;ピエール−オリビア ラボイエ,;ナタリー ランドリー,
申请人:メディカゴ インコーポレイテッド;
IPC主号:C12N15-09
专利说明:

[0001] 本願は、2008年7月11日に出願されたPCT出願番号PCT/CA2008/001281の継続出願であり、このPCT出願からの優先権を主張する。本願はまた、2008年1月21日に出願されたカナダ国出願2,615,372号、および2008年1月22日に出願された米国特許出願第61/022,775号からの優先権を主張する。]
[0002] 発明の分野
本発明はウイルス様粒子の生産に関する。より具体的には、本発明は、インフルエンザ抗原を含むウイルス様粒子の生産に関する。]
背景技術

[0003] 発明の背景
インフルエンザは、呼吸器系ウイルスによるヒトの主要死因である。一般的な症状には、特に、発熱、咽頭炎、息切れ、および筋痛が含まれる。インフルエンザ流行期中、インフルエンザウイルスは世界中で人口の10〜20%に感染し、毎年250〜500,000人の死者を出している。]
[0004] インフルエンザウイルスは、感染した哺乳動物およびトリの細胞の原形質膜から出芽するエンベロープウイルスである。それらは、存在する核タンパク質およびマトリックスタンパク質抗原に基づいて、A型、B型、またはC型に分類される。インフルエンザA型ウイルスは、存在する赤血球凝集素(HA)およびノイラミニダーゼ(NA)表面糖タンパク質の組合せに従ってさらに亜型に分割される。HAは、ウイルスが宿主細胞に結合し侵入する能力をつかさどる。NAは、宿主細胞およびウイルス表面タンパク質のグリカン鎖から末端シアル酸残基を取り除き、これによりウイルス凝集が防止され、ウイルスの移動性が促進される。現在、16種のHA(H1〜H16)および9種のNA(N1〜N9)亜型が認識されている。各A型インフルエンザウイルスは、1つの型のHAおよび1つの型のNA糖タンパク質を提示している。一般的に、各亜型は種特異性を示す。例えば、すべてのHAおよびNA亜型は、トリに感染することが公知である一方で、H1、H2、H3、H5、H7、H9、H10、N1、N2、N3、およびN7亜型のみが、ヒトに感染することが示されている(Horimoto 2006年;Suzuki 2005年)。H5、H7、およびH9を含むインフルエンザウイルスは、最も病原性の高い型のインフルエンザA型ウイルスと考えられており、将来大流行を引き起こす可能性が最も高い。]
[0005] インフルエンザ大流行は、通常、高度に伝染性で病原性のあるインフルエンザウイルスによって引き起こされ、世界的に高いレベルの疾病および死亡に結びつく場合がある。新しいインフルエンザA亜型の出現は、結果として20世紀において4回の主要な大流行をもたらした。H1N1ウイルスによって引き起こされた1918〜1919年のスペインかぜは、1917年から1920年の間に世界中で5000万人以上の死亡の原因となった。現在、新しい亜型が出現するリスク、または動物の亜型がヒトに伝染するリスクは、常に存在している。高病原性型のトリインフルエンザ(「鳥インフルエンザ」とも呼ばれる)が、特に懸念されており、その発生は世界中のいくつかの国々で報告されている。多くの場合、この鳥インフルエンザは、結果として48時間以内に100%に近い死亡率をもたらす場合がある。トリインフルエンザウイルス(H5N1)は、1997年に香港で最初に同定され、他のアジア諸国およびヨーロッパへと広がって行ったことは、野鳥の移動パターンと関連していると想定されている。]
[0006] ヒトのインフルエンザと闘うための現行方法は、毎年のワクチン接種によるものである。ワクチンは、通常、来たるべき「インフルエンザ流行期」の主流菌株であると予測されるいくつかの菌株の組合せである。予測は世界保健機構が調整する。一般的に、各年生産されるワクチン用量数は、世界中の人口にワクチン接種をするほど十分にはない。例えば、カナダおよび合衆国は、それらの人口の約3分の1を免疫するのに十分なワクチン用量を取得するが、欧州連合は、人口の17%が予防接種を受けることができるに過ぎない。インフルエンザワクチンの現在の世界的生産量は、世界的なインフルエンザ大流行に直面した場合に不十分であろうことは明白である。所与の年に必要な年間生産量をなんとかして満たすことができたとしても、主流菌株は年毎に変化し、したがってその年の低需要時に備蓄することは実際的ではない。有効なインフルエンザワクチンの経済的大量生産は、政府および民間産業にとっても同様に重要な関心事である。]
[0007] ワクチンに使用されるウイルス株は、受精卵で生産される。ウイルス粒子を回収し、不活化ウイルスワクチンの場合は、表面活性剤で破壊して不活化する。弱毒化生ワクチンは、低温での増殖に適応していたインフルエンザウイルスから作製されており、それは、正常体温でワクチンが弱毒化されることを意味する。そのようなワクチンは、5から49歳の個人における使用が合衆国で認可されている。不活化全ウイルスワクチンは、化学薬品で不活化することにより無害化され、それらは、胚性卵または哺乳動物細胞培養で生産されている。これらのタイプのワクチンはすべて、いくつかの特定の利点および欠点を示す。全ウイルスに由来するワクチンの1つの利点は、そのようなワクチンにより誘導される免疫のタイプである。一般的に、成分ワクチンは強力な抗体反応を誘導するが、全ウイルスから作製されるワクチンは、抗体(体液性)および細胞応答の両方を誘導する。たとえワクチンにより誘導される保護と相関する機能的な抗体応答が、許認可の基準であるとしても、T細胞応答もインフルエンザ免疫において重要であるという根拠が増加しつつあり、これも、より良好な保護を高齢者に提供することができる。]
[0008] 細胞性免疫応答を誘導するために、全ウイルスから作製されたワクチンが開発された。インフルエンザ菌株(例えば、H5N1)は病原性が高いため、これらのワクチンは、BL3+施設で生産される。H5N1などの高病原性インフルエンザ菌株の場合、いくつかの製造業者は、インフルエンザ菌株の病原性を低減させ、ウイルスを非病原性にし、胚性卵または哺乳動物細胞培養でより容易に生産するために赤血球凝集素遺伝子配列を修飾している。他の製造業者も、高収量低病原性インフルエンザ供与体菌株(A/PR/8/34;Quan F−Sら、2007年)に、赤血球凝集素およびノイラミニダーゼタンパク質の遺伝子配列がクローニングされているリアソータントインフルエンザ菌株を使用している。これらの方法は、有用なワクチンを生産することができるが、通常の年の世界的な必要性を満たすのに必要な規模で、大量に低価格で迅速にワクチンを生産する必要性に対する解決策を提供しておらず、大流行に直面した場合に不足することはほとんど間違いないだろう。]
[0009] この逆遺伝子工学を使用して、ウイルスを非病原性にするためにHAタンパク質の遺伝子配列を変異させる必要もある可能性がある。高病原性インフルエンザ菌株の場合、全ウイルスワクチンの生産には、封じ込め手順、またはその結果生じるワクチンが循環ウイルスの遺伝子配列と完全には一致しないことが必要とされる。弱毒化生ワクチンの場合、投与されたワクチンが、宿主に由来するインフルエンザウイルスと組換えを起こして、新しいインフルエンザウイルスに結びつく場合があるというリスクがさらに存在する。]
[0010] この方法は、抗原性エピトープおよび翻訳後修飾を維持する一方で、この方法には、全ウイルスを使用することによる汚染のリスク、およびウイルス菌株に依存して収量が変動するというリスクを含む多数の欠点がある。保護が最適レベルを下まわるのは、ウイルスを卵に導入することによるウイルスの遺伝子異質性に起因する場合がある。他の欠点には、卵の取得には綿密な計画が必要であること、精製に使用される化学薬品による汚染リスクがあること、および生産時間が長期間にわたることが含まれる。また、卵タンパク質に過敏な人は、ワクチンを受けるのに適した候補ではない場合がある。]
[0011] 大流行の場合、成分ワクチン生産は、卵での増殖に菌株を適応させる必要性、および達成される生産収量の変動により制限を受ける。この技術は、季節性ワクチンの生産に何年も使用されてきたが、大流行に対して合理的な時間枠の中で対応することが非常に難しく、世界的な生産能力には制限がある。]
[0012] 卵の使用を回避するために、インフルエンザウイルスは、哺乳動物細胞培養、例えばMDCKまたはPERC.6細胞などでも生産されてきた。別の手法は、ウイルス遺伝子を有する細胞形質転換によりウイルスが生産される逆遺伝学である。しかしながら、これらの方法には、全ウイルスの使用、ならびに綿密な方法および特異的な培養環境が必要とされる。]
[0013] いくつかの組換え産物が、組換えインフルエンザワクチン候補として開発されている。これらの手法は、インフルエンザA型HAおよびNAタンパク質の発現、生産、および精製に注目しており、バキュロウイルスに感染させた昆虫細胞を使用したインフルエンザA型HAおよびNAタンパク質の発現(Crawfordら、1999年;Johansson、1999年)、ウイルスベクター、ならびにDNAワクチン構築物(Olsenら、1997年)を含む。]
[0014] インフルエンザウイルス感染の詳細は周知である。手短かに言えば、感染サイクルは、ビリオン表面HAタンパク質が、シアル酸含有細胞受容体(糖タンパク質および糖脂質)に結合することにより開始される。NAタンパク質は、シアル酸受容体のプロセシングを媒介し、細胞へのウイルス侵入は、HA依存性受容体媒介性エンドサイトーシスに依存する。インフルエンザビリオンを含有する内在化エンドソームの酸性限界では、HAタンパク質は、ウイルスと細胞膜とが融合し、ウイルスが脱外被し、ヌクレオカプシド関連リボ核タンパク(RNP)から、M2の媒介によりMIタンパク質が放出されて、それらがウイルスRNAを合成するために細胞核へ移動することに結びつく構造変化を起こす。HAタンパク質に対する抗体は、ウイルス感染性を中和することによりウイルス感染を防止するが、NAタンパク質に対する抗体は、ウイルス複製の初期段階に対するそれらの影響を媒介する。]
[0015] Crawfordら(1999年)では、バキュロウイルス感染昆虫細胞におけるインフルエンザHAの発現が開示されている。発現されたタンパク質は、トリH5およびH7インフルエンザ亜型により引き起こされる致死性インフルエンザ疾患を予防可能であると記述されている。Johanssonら(1999年)では、バキュロウイルスで発現されたインフルエンザHAおよびNAタンパク質が、従来のワクチンによって誘導される免疫応答より優れた免疫応答を動物に誘導することが教示されている。バキュロウイルスで発現されたウマインフルエンザウイルス赤血球凝集素の免疫原性および効力が、相同性のDNAワクチン候補と比較された(Olsenら、1997年)。まとめると、これらのデータは、インフルエンザウイルスによる免疫誘発に対する高度な保護が、種々の実験手法を使用して、異なる動物モデルにおいて、組換えHAまたはNAタンパク質を用いて誘導できることを実証する。]
[0016] これまでの研究では、表面インフルエンザ糖タンパク質、HAおよびNAが、インフルエンザウイルスに対する防御免疫の誘発の主要標的であり、M1がインフルエンザに対する細胞性免疫の保存標的を供給することが示されているため、新しいワクチン候補は、これらのウイルス抗原を、ウイルス様粒子(VLP)などのタンパク質巨大分子粒子として含んでいてもよい。ワクチン製品として、VLPには、サブユニットまたは組換え抗原よりも免疫原性であるという利点があり、体液性および細胞性免疫反応の両方を刺激することができる(GrgacicおよびAnderson、2006年)。さらに、これらのインフルエンザ抗原を有する粒子は、インフルエンザウイルスの複数の菌株に対する中和抗体を誘発する立体構造エピトープを提示していてもよい。]
[0017] ワクチン目的用の非感染性インフルエンザウイルス菌株の生産は、偶発的な感染を回避する1つの方法である。あるいは、培養ウイルスの代替としてウイルス様粒子(VLP)が研究されている。VLPは、ウイルスカプシドの構造を模倣するが、ゲノムを欠いており、したがって複製することができないか、または二次感染のための手段を準備することができない。]
[0018] いくつかの研究により、組換えインフルエンザタンパク質は、哺乳動物発現プラスミドまたはバキュロウイルスベクターを使用して、細胞培養中でVLPへと自己組織化することが実証されている(Gomez−Puertasら、1999年;Neumannら、2000年;LathamおよびGalarza、2001年)。Gomez−Puertasら(1999年)では、インフルエンザVLPの効率的な形成が、いくつかのウイルスタンパク質の発現レベルに依存することが開示されている。Neumannら(2000年)では、クローニングされたcDNAのみに由来する伝染性インフルエンザウイルス様粒子を生成するための哺乳動物発現プラスミドに基づく系が確立された。LathamおよびGalarza(2001年)では、HA、NA、M1、およびM2遺伝子を共発現する組換えバキュロウイルスに感染させた昆虫細胞におけるインフルエンザVLPの形成が報告されている。これらの研究により、インフルエンザビリオンタンパク質は、真核細胞中で共発現されると自己組織化することが実証された。]
[0019] Gomez−Puertasら(2000年)では、赤血球凝集素(HA)に加えて、インフルエンザウイルスのマトリックスタンパク質(M1)が、昆虫細胞からのVLP出芽に不可欠であることが教示されている。しかしながら、Chenら(2007年)では、M1がVLP形成に必要ではない可能性が教示されており、M1およびVLPの効率的な放出には、HAの存在およびNAにより提供されるシアリダーゼ活性の存在が必要であることが観察されている。NAは、VLPを産生する細胞の表面にある糖タンパク質のシアル酸を切断し、培地中にVLPを放出する。]
[0020] Quanら2007年では、バキュロウイルス発現系(昆虫細胞)で生産されたVLPワクチンが、インフルエンザウイルス(A/PR8/34(H1N1))のいくつかの菌株に対する防御免疫を誘導することが教示されている。Quanにより研究されたVLPは、原形質膜から出芽することが観察され、哺乳動物系(MDCK細胞)で得られたものと類似した、正しいサイズおよび形態であるとみなされた。]
[0021] 特許文献1および特許文献2では、培養中の形質転換NT−1(タバコ)細胞におけるニューカッスル病ウイルスHNまたはトリインフルエンザA/turkey/Wisconsin/68(H5N9)の発現が教示されている。植物細胞培養で発現されたポリペプチドを含む組成物は、ウサギおよびトリにおいてさまざまな免疫応答を誘発する。]
[0022] エンベロープウイルスは、感染細胞から「出芽する」際に自身の脂質エンベロープを取得し、原形質膜からまたは細胞内小器官の膜から、その膜を取得することができる。インフルエンザウイルス粒子およびVLPは、宿主細胞の原形質膜から出芽する。哺乳動物またはバキュロウイルス細胞系では、例えば、インフルエンザは原形質膜から出芽する(Quanら、2007年)。ほんの少数のエンベロープウイルスしか植物に感染しないことが公知である(例えば、トポウイルス(Topovirus)およびラブドウイルスのメンバー)。公知の植物エンベロープウイルスのうち、それらは、原形質膜からではなく宿主細胞の細胞内膜から出芽することを特徴とする。少数の組換えVLPが植物宿主で生産されているが、いずれも原形質膜由来ではなく、インフルエンザVLPを含む原形質膜由来VLPを植物中で生産することができるかどうかという問題を提起する。]
[0023] 現行のインフルエンザVLP生産技術は、複数のウイルスタンパク質の共発現に依存しており、大流行および毎年の流行の場合ワクチン接種には対応時間が重要であるため、この依存性はこれらの技術の欠点を表している。ワクチン開発を加速させるためには、より単純なVLP生産系、例えば非構造性ウイルスタンパク質の発現を必要とせず、1つまたは少数のウイルスタンパク質だけの発現に依存するものが望ましい。]
[0024] 世界中の人々をインフルエンザから防御し将来の大流行を回避するために、ワクチン製造業者は、ワクチン用量を生産するための効率的で迅速な方法を開発する必要があるだろう。ワクチンを生産するために現在行われている受精卵の使用は、不十分であり、長い工程が伴う。]
先行技術

[0025] 国際公開第2004/098530号
国際公開第2004/098533号]
発明が解決しようとする課題

[0026] 本発明の目的は、改良されたインフルエンザウイルス様粒子(VLP)を提供することである。]
課題を解決するための手段

[0027] 本発明によると、植物において活性のある調節領域に作動可能に連結された、エンベロープウイルスに由来する抗原をコードするヌクレオチド配列を含む核酸が提供される。抗原はインフルエンザ赤血球凝集素(HA)であってもよい。]
[0028] HAは、天然または非天然シグナルペプチドを含んでいてもよく、非天然シグナルペプチドは、タンパク質ジスルフィドイソメラーゼシグナルペプチドであってもよい。]
[0029] 核酸によってコードされるHAは、A型インフルエンザ、B型インフルエンザであってもよく、またはH1、H2、H3、H4、H5、H6、H7、H8、H9、H10、H11、H12、H13、H14、H15、およびH16からなる群から選択されるA型インフルエンザの亜型である。本発明のいくつかの態様では、核酸によってコードされるHAは、A型インフルエンザ由来であってもよく、H1、H2、H3、H5、H6、H7、およびH9からなる群から選択されてもよい。]
[0030] 本発明は、インフルエンザウイルス様粒子(VLP)を植物において生産する方法であって、
a)植物において活性のある調節領域に作動可能に連結された、エンベロープウイルスに由来する抗原、例えばインフルエンザ赤血球凝集素(HA)をコードする核酸を植物またはその部分に導入するステップと、
b)核酸の発現を可能にする条件下で植物またはその部分をインキュベートし、それによりVLPを生産するステップと
を含む方法も提供する。]
[0031] この方法は、植物を回収し、植物組織からVLPを精製または分離するステップをさらに含んでいてもよい。]
[0032] この方法は、導入ステップ(ステップa)において、1つまたは複数のシャペロンタンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む核酸をさらに含んでいてもよい。]
[0033] 1つまたは複数のシャペロンタンパク質は、Hsp40およびHsp70を含む群から選択されてもよい。]
[0034] 本発明は、導入ステップ(ステップa)において、核酸が植物中で一過性に発現されるか、または植物中で安定的に発現されるかのいずれかであってもよい上記の方法を含む。さらに、VLPは、サイズ排除クロマトグラフィーを使用して精製されてもよい。]
[0035] 本発明の別の態様によると、インフルエンザウイルス様粒子(VLP)を植物において生産する方法であって、植物において活性のある調節領域に作動可能に連結された、エンベロープウイルス由来の抗原をコードするヌクレオチド配列を含む核酸を含む植物または植物の部分を準備するステップと、核酸の発現を可能にする条件下で植物または植物の部分をインキュベートし、それによりVLPを生産するステップとを含む方法が提供される。]
[0036] この方法は、植物を回収し、植物組織からVLPを精製または分離するステップをさらに含んでいてもよい。]
[0037] 本発明は、準備ステップの後で、植物において活性のある調節領域に作動可能に連結された、1つまたは複数のシャペロンタンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む核酸を導入し、植物または植物の部分を、核酸の発現を可能にする条件下でインキュベートし、それによりVLPを生産する上記の方法を含む。]
[0038] 1つまたは複数のシャペロンタンパク質は、Hsp40およびHsp70を含む群から選択されてもよい。]
[0039] 本発明は、導入ステップ(ステップa)において、HAをコードする核酸が、植物中で安定的に発現される上記の方法を含む。さらに、VLPは、サイズ排除クロマトグラフィーを使用して精製されてもよい。]
[0040] 本発明は、インフルエンザウイルスHAタンパク質および植物に由来する1つまたは複数の脂質を含むウイルス様粒子(VLP)も提供する。]
[0041] VLPのHAタンパク質は、A型インフルエンザ、B型インフルエンザ由来であってもよく、またはH1、H2、H3、H4、H5、H6、H7、H8、H9、H10、H11、H12、H13、H14、H15、およびH16からなる群から選択されるA型インフルエンザHAの亜型である。本発明のいくつかの態様では、HAは、H1、H2、H3、H5、H6、H7、およびH9からなる群から選択されるA型インフルエンザ由来である。]
[0042] 本発明には、有効用量のVLPを含む組成物であって、VLPがインフルエンザウイルスHAタンパク質、1つまたは複数の植物脂質、および薬学的に許容される担体を含む組成物も含まれる。]
[0043] 本発明は、植物においてVLPを形成するHAタンパク質の断片または部分も企図する。]
[0044] 本発明は、植物特異的N−グリカンまたは修飾N−グリカンを保持するインフルエンザウイルスHAを含むVLPにも関する。VLPのHAタンパク質は、A型インフルエンザ、B型インフルエンザ由来であってもよく、またはH1、H2、H3、H4、H5、H6、H7、H8、H9、H10、H11、H12、H13、H14、H15、およびH16からなる群から選択されるA型インフルエンザHAの亜型である。本発明のいくつかの態様では、HAは、H1、H2、H3、H5、H6、H7、およびH9からなる群から選択されるA型インフルエンザ由来である。]
[0045] VLPは、H1、H2、H3、H4、H5、H6、H7、H8、H9、H10、H11、H12、H13、H14、H15、もしくはH16またはそれらの断片もしくは部分を含む1つまたは複数の亜型のHAタンパク質を含んでいてもよい。そのようなHAタンパク質を含む亜型の例には、A/New Caledonia/20/99(H1N1)A/Indonesia/5/2006(H5N1)、A/chicken/New York/1995、A/herring gull/DE/677/88(H2N8)、A/Texas/32/2003、A/mallard/MN/33/00、A/duck/Shanghai/1/2000、A/northern pintail/TX/828189/02、A/Turkey/Ontario/6118/68(H8N4)、A/shoveler/Iran/G54/03、A/chicken/Germany/N/1949(H10N7)、A/duck/England/56(H11N6)、A/duck/Alberta/60/76(H12N5)、A/Gull/Maryland/704/77(H13N6)、A/Mallard/Gurjev/263/82、A/duck/Australia/341/83(H15N8)、A/black−headed gull/Sweden/5/99(H16N3)、B/Lee/40、C/Johannesburg/66、A/PuertoRico/8/34(H1N1)、A/Brisbane/59/2007(H1N1)、A/Solomon Islands3/2006(H1N1)、A/Brisbane10/2007(H3N2)、A/Wisconsin/67/2005(H3N2)、B/Malaysia/2506/2004、B/Florida/4/2006、A/Singapore/1/57(H2N2)、A/Anhui/1/2005(H5N1)、A/Vietnam/1194/2004(H5N1)、A/Teal/HongKong/W312/97(H6N1)、A/Equine/Prague/56(H7N7)、A/HongKong/1073/99(H9N2))が含まれる。]
[0046] 本発明のある態様では、HAタンパク質は、H1、H2、H3、H5、H6、H7、またはH9亜型であってもよい。別の態様では、H1タンパク質は、A/New Caledonia/20/99(H1N1)、A/PuertoRico/8/34(H1N1)、A/Brisbane/59/2007(H1N1)、またはA/Solomon Islands3/2006(H1N1)菌株由来であってもよい。また、H3タンパク質は、A/Brisbane10/2007(H3N2)またはA/Wisconsin/67/2005(H3N2)菌株由来であってもよい。本発明のさらなる態様では、H2タンパク質は、A/Singapore/1/57(H2N2)菌株由来であってもよい。H5タンパク質は、A/Anhui/1/2005(H5N1)、A/Vietnam/1194/2004(H5N1)、またはA/Indonesia/5/2005菌株由来であってもよい。本発明のある態様では、H6タンパク質は、A/Teal/HongKong/W312/97(H6N1)菌株由来であってもよい。H7タンパク質は、A/Equine/Prague/56(H7N7)菌株由来であってもよい。本発明のある態様では、H9タンパク質は、A/HongKong/1073/99(H9N2)菌株由来である。本発明のさらなる態様では、HAタンパク質はインフルエンザウイルス由来であってもよく、B/Malaysia/2506/2004またはB/Florida/4/2006を含むB型ウイルス由来であってもよい。H1、H2、H3、H5、H6、H7、H9、またはB亜型に由来するHAタンパク質のアミノ酸配列の例には、配列番号48〜59が含まれる。]
[0047] インフルエンザウイルスHAタンパク質は、H5 Indonesiaであってもよい。]
[0048] 本発明は、HAタンパク質をコードする配列を含む核酸分子も提供する。核酸分子は、HAタンパク質をコードする配列に作動可能に連結された1つまたは複数の調節領域をさらに含んでいてもよい。核酸分子は、H1、H2、H3、H4、H5、H6、H7、H8、H9、H10、H11、H12、H13、H14、H15、H16、B、またはCをコードする配列を含んでいてもよい。本発明の別の態様では、核酸分子によってコードされるHAタンパク質は、H1、H2、H3、H5、H6、H7、H9、またはB亜型であってもよい。核酸分子によってコードされるH1タンパク質は、A/New Caledonia/20/99(H1N1)、A/PuertoRico/8/34(H1N1)、A/Brisbane/59/2007(H1N1)、またはA/Solomon Islands3/2006(H1N1)菌株由来である。本発明の別の態様では、核酸分子によってコードされるH3タンパク質は、A/Brisbane10/2007(H3N2)、またはA/Wisconsin/67/2005(H3N2)菌株由来であってもよい。本発明のさらなる態様では、核酸分子によってコードされるH2タンパク質は、A/Singapore/1/57(H2N2)菌株由来であってもよい。また、核酸分子によってコードされるH5タンパク質は、A/Anhui/1/2005(H5N1)、A/Vietnam/1194/2004(H5N1)、またはA/Indonesia/5/2005菌株由来であってもよい。本発明のある態様では、核酸分子によってコードされるH6タンパク質は、A/Teal/HongKong/W312/97(H6N1)菌株由来であってもよい。また、核酸分子によってコードされるH7タンパク質は、A/Equine/Prague/56(H7N7)菌株由来であってもよい。加えて、核酸分子によってコードされるH9タンパク質は、A/HongKong/1073/99(H9N2)菌株由来であってもよい。核酸によってコードされるB亜型に由来するHAタンパク質は、B/Florida/4/2006またはB/Malaysia/2506/2004菌株由来であってもよい。H1、H2、H3、H5、H6、H7、H9、またはB亜型に由来するそのようなHAタンパク質をコードする核酸分子の配列の例には、配列番号36〜47および60〜73が含まれる。]
[0049] 核酸配列は、インフルエンザウイルスHAタンパク質H5 Indonesiaをコードしていてもよい。]
[0050] HAタンパク質をコードする配列に作動可能に連結されていてもよい調節領域には、植物細胞、昆虫細胞、または酵母細胞において作動可能であるものが含まれる。そのような調節領域には、プラストシアニン調節領域、リブロース1,5−二リン酸カルボキシラーゼ/オキシゲナーゼ(RuBisCO)の調節領域、クロロフィルa/b結合タンパク質(CAB)、ST−LS1、ポリヘドリン調節領域、またはgp64調節領域が含まれていてもよい。他の調節領域には、5’UTR、3’UTR、またはターミネーター配列が含まれる。プラストシアニン調節領域は、アルファルファプラストシアニン調節領域を含んでいてもよく、また5’UTR、3’UTR、またはターミネーター配列は、アルファルファ配列であってもよい。]
[0051] 対象においてインフルエンザウイルス感染に対する免疫を誘導する方法であって、インフルエンザウイルスHAタンパク質、1つまたは複数の植物脂質、および薬学的に許容される担体を含むウイルス様粒子を投与することを含む方法も提供される。ウイルス様粒子は、経口、皮内、鼻腔内、筋肉内、腹腔内、静脈内、または皮下で、対象に投与されてもよい。]
[0052] 本発明は、インフルエンザ、麻疹、エボラ、マールブルク、およびHIVからなる群から選択されるウイルスに由来する1つまたは複数のタンパク質と、非シアル酸付加宿主産生細胞に由来する1つまたは複数の脂質とを含むウイルス様粒子(VLP)にも関する。HIVタンパク質はp24、gp120、またはgp41であってもよく、エボラウイルスタンパク質はVP30またはVP35であってもよく、マールブルグウイルスタンパク質はGp/SGPであってもよく、麻疹ウイルスタンパク質はHタンパク質またはFタンパク質であってもよい。]
[0053] 加えて、本発明は、インフルエンザウイルスHAタンパク質および1つまたは複数の宿主脂質を含むウイルス様粒子(VLP)に関する。例えば、宿主が昆虫の場合、ウイルス様粒子(VLP)は、インフルエンザウイルスHAタンパク質および1つまたは複数の昆虫脂質を含んでいてもよく、または宿主が酵母の場合、ウイルス様粒子(VLP)は、インフルエンザウイルスHAタンパク質および1つまたは複数の酵母脂質を含んでいてもよい。]
[0054] 本発明は、2つ以上のインフルエンザ菌株または亜型のVLPを含む組成物にも関する。2つ以上の亜型または菌株は、A/New Caledonia/20/99(H1N1)A/Indonesia/5/2006(H5N1)、A/chicken/New York/1995、A/herring gull/DE/677/88(H2N8)、A/Texas/32/2003、A/mallard/MN/33/00、A/duck/Shanghai/1/2000、A/northern pintail/TX/828189/02、A/Turkey/Ontario/6118/68(H8N4)、A/shoveler/Iran/G54/03、A/chicken/Germany/N/1949(H10N7)、A/duck/England/56(H11N6)、A/duck/Alberta/60/76(H12N5)、A/Gull/Maryland/704/77(H13N6)、A/Mallard/Gurjev/263/82、A/duck/Australia/341/83(H15N8)、A/black−headed gull/Sweden/5/99(H16N3)、B/Lee/40、C/Johannesburg/66、A/PuertoRico/8/34(H1N1)、A/Brisbane/59/2007(H1N1)、A/Solomon Islands3/2006(H1N1)、A/Brisbane10/2007(H3N2)、A/Wisconsin/67/2005(H3N2)、B/Malaysia/2506/2004、B/Florida/4/2006、A/Singapore/1/57(H2N2)、A/Anhui/1/2005(H5N1)、A/Vietnam/1194/2004(H5N1)、A/Teal/HongKong/W312/97(H6N1)、A/Equine/Prague/56(H7N7)、またはA/HongKong/1073/99(H9N2))からなる群から選択されてもよい。VLPの2つ以上の亜型または菌株は、およそ等しい量で存在していてもよく、あるいは亜型または菌株の1つまたは複数は、代表的な菌株または亜型の大部分であってもよい。]
[0055] 本発明は、動物または標的生物においてインフルエンザウイルス感染に対する免疫を誘導するための方法であって、1つまたは複数のVLPを含む有効用量のワクチンを投与することを含み、VLPが、非シアル酸付加宿主、例えば寄主植物、昆虫宿主、または酵母宿主を使用して生産される方法に関する。ワクチンは、経口、皮内、鼻腔内、筋肉内、腹腔内、静脈内、または皮下に投与されてもよい。標的生物は、ヒト、霊長類、ウマ、ブタ、鳥(トリ)、水鳥、渡り鳥、ウズラ、アヒル、ガチョウ、家禽、ニワトリ、ラクダ、イヌ(canine)、犬(dog)、ネコ(feline)、猫(cat)、トラ、ヒョウ、ジャコウネコ、ミンク、ムナジロテン、フェレット、ハウスペット、家畜、マウス、ラット、アシカ、クジラなどを含む群から選択されてもよい。]
[0056] 本発明は、VLPを生産可能な好適な宿主、例えば植物、昆虫、酵母において、異なるインフルエンザ菌株に由来する赤血球凝集素(HA)を含有するVLPを生産するための方法を提供する。植物中で生産されるVLPは、植物に由来する脂質を含有し、昆虫細胞中で生産されるVLPは、昆虫細胞の原形質膜に由来する脂質(一般的に「昆虫脂質」と呼ばれる)を含み、酵母中で生産されるVLPは、酵母細胞の原形質膜に由来する脂質(一般的に「酵母脂質」と呼ばれる)を含む。]
[0057] 本発明は、植物において活性のある調節領域に作動可能に連結された、エンベロープウイルスに由来する抗原をコードするヌクレオチド配列を含む核酸を含む、植物、植物組織または植物細胞にも関する。抗原は、インフルエンザ赤血球凝集素(HA)であってもよい。]
[0058] 植物は、植物において活性のある調節領域に作動可能に連結された、1つまたは複数シャペロンタンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む核酸をさらに含んでいてもよい。1つまたは複数のシャペロンタンパク質は、Hsp40およびHsp70を含む群から選択されてもよい。]
[0059] 植物中でのVLPの生産は、昆虫細胞培養中のこれらの粒子の生産に対していくつかの利点を示す。植物脂質は特異的に免疫細胞を刺激し、誘導された免疫応答を増強することができる。植物膜は、脂質、ホスファチジルコリン(PC)、およびホスファチジルエタノールアミン(PE)から作られており、植物およびいくつかの細菌および原生動物に特有のスフィンゴ糖脂質も含有する。スフィンゴ脂質は、それらが、グリセロール様PCまたはPEのエステルではないが、18個を超える炭素を含有する脂肪酸鎖にアミド結合を形成する長鎖アミノアルコールからなるという点で珍しい。PCおよびPEならびにスフィンゴ糖脂質は、樹状細胞ならびにマクロファージならびに胸腺および肝臓のBおよびTリンパ球を含む他の細胞のような抗原提示細胞(APC)などの哺乳動物免疫細胞により発現されるCD1分子と結合することができる(Tsuji M,. 2006年)。さらに、植物脂質の存在の潜在的アジュバント効果に加えて、抗原提示細胞による糖タンパク質抗原の捕捉を容易にする植物N−グリカンの能力は、植物中でのVLP生産にとって有利である場合がある(Saint−Jore−Dupas、2007年)。]
[0060] 理論により束縛されることは望まないが、植物で作られたVLPは、他の生産系で作製されたVLPより強力な免疫反応を誘導し、生ウイルスワクチンまたは弱毒化全ウイルスワクチンによって誘導された免疫反応と比較して、これらの植物性VLPによって誘導された免疫反応は、より強力であるだろうと予期される。]
[0061] 全ウイルスから作製されたワクチンとは反対に、VLPは非感染性であるため利点を提供し、したがって制限的な生物学的封じ込めは、伝染性の全ウイルスと共に作業する場合ほど重要な問題ではなく、生産には必要とされていない。植物で作られたVLPは、温室または畑で発現系を成長させることが可能になることにより、またさらなる利点を提供し、したがって著しくより経済的であり、スケールアップするのにより好適である。]
[0062] 加えて、植物は、シアル酸残基の合成およびタンパク質へのシアル酸残基の付加に関与する酵素を含まない。VLPはノイラミニダーゼ(NA)の非存在下で生産することができ、植物中でのVLP生産を保証するために、NAを共発現する必要はなく、または生産細胞をシアリダーゼ(ノイラミニダーゼ)で処理するかもしくは抽出する必要はない。]
[0063] 本発明により生産されるVLPは、RNAに結合することが公知であるM1タンパク質を含まない。RNAはVLP調製の不純物であり、VLP生産の規制認可を取得する際に好ましくない。]
[0064] この発明の概要には、本発明の特徴が必ずしもすべて記述されているわけではない。]
[0065] 本発明のこれらおよび他の特徴は、添付図面を参照して次の記載からより明らかになる。]
図面の簡単な説明

[0066] 図1Aは、本発明の実施形態により、株A/New Caledonia/20/99(H1N1)からのH1の発現に使用されるアルファルファプラストシアニンに基づく発現カセットの配列を示す図である(配列番号8)。タンパク質ジスルフィドイソメラーゼ(PDI)シグナルペプチドは下線付きである。クローニングに使用されたBglII(AGATCT)およびSacI(GAGCTC)制限酵素部位が太字で示されている。
図1Bは、インフルエンザ赤血球凝集素の機能ドメインの概略図を示す。HA0、HA1およびHA2の切断後、断片はジスルフィド架橋により依然として結合されている。
図2Aは、株A/New Caledonia/20/99(H1N1)からHA亜型H1を発現させるために構築されたプラスミド540の表示を示す図である。
図2Bは、株A/Indonesia/5/2005(H5N1)からHA亜型H5を発現させるために構築されたプラスミド660の表示を示す。
図3は、赤血球凝集素H1またはH5を生産する葉からのタンパク質抽出物のサイズ排除クロマトグラフィーを示す図である。図3Aは、ブルーデキストラン2000(三角形)およびタンパク質(菱形)の溶出プロファイルを示す。
図3は、赤血球凝集素H1またはH5を生産する葉からのタンパク質抽出物のサイズ排除クロマトグラフィーを示す図である。図3Bは、サイズ排除クロマトグラフィー(S500HRビーズ)後のH1(A/New Caledonia/20/99(H1N1))溶出画分の免疫検出(ウェスタンブロット;抗H1)を示す。
図3は、赤血球凝集素H1またはH5を生産する葉からのタンパク質抽出物のサイズ排除クロマトグラフィーを示す図である。図3Cは、H5の溶出プロファイルを示す;ブルーデキストラン2000(三角形)およびタンパク質(菱形)。
図3は、赤血球凝集素H1またはH5を生産する葉からのタンパク質抽出物のサイズ排除クロマトグラフィーを示す図である。図3Dは、サイズ排除クロマトグラフィー(S500HRビーズ)後のH5(A/Indonesia/5/2005(H5N1))溶出画分の免疫検出(ウェスタンブロット;抗H5)を示す。
図4Aは、H1(A/New Caledonia/20/99(H1N1))のN末端断片をコードする配列(配列番号1)を示す図である。図4Bは、H1(A/New Caledonia/20/99(H1N1))のC末端断片をコードする配列(配列番号2)を示す。
図5は、H1(A/New Caledonia/20/99(H1N1))のHA0をコードする完全配列(配列番号28)を示す図である。
図6は、最初のATGのすぐ上流のHindIII部位、およびストップ(TAA)コドンのすぐ下流のSacI部位に隣接されたH5(A/Indonesia/5/2005(H5N1))をコードする配列(配列番号3)を示す図である。
図7Aは、プライマーPlasto−443cの配列(配列番号4)を示す図である。図7Bは、プライマーSpHA(Ind)−Plasto.rの配列(配列番号5)を示す図である。図7Cは、プライマー Plasto−SpHA(Ind).cの配列(配列番号6)を示す図である。図7Dは、プライマーHA(Ind)−Sac.rの配列(配列番号7)を示す図である。
図8Aは、H1(A/New Caledonia/20/99(H1N1))ペプチド配列のアミノ酸配列(配列番号9)を示す図である。図8Bは、H5(A/Indonesia/5/2005(H5N1))ペプチド配列のアミノ酸配列(配列番号10)を示す。天然シグナルペプチドが太字で示されている。
図9Aは、A型インフルエンザ亜型H7のヌクレオチド配列(配列番号11)を示す図である。
図10Aは、A型インフルエンザHA、亜型H2のヌクレオチド配列(配列番号12)を示す図である。
図10Bは、A型インフルエンザHA亜型H3のヌクレオチド配列(配列番号13)を示す。
図10Cは、A型インフルエンザHA亜型H4のヌクレオチド配列(配列番号14)を示す。
図10Dは、A型インフルエンザHA亜型H5のヌクレオチド配列(配列番号15)を示す。
図10Eは、A型インフルエンザHA亜型H6のヌクレオチド配列(配列番号16)を示す。
図10Fは、A型インフルエンザHA亜型H8のヌクレオチド配列(配列番号17)を示す。
図10Gは、A型インフルエンザHA亜型H9のヌクレオチド配列(配列番号18)を示す。
図10Hは、A型インフルエンザHA亜型H10のヌクレオチド配列(配列番号19)を示す。
図10Iは、A型インフルエンザHA亜型H11のヌクレオチド配列(配列番号20)を示す。
図10Jは、A型インフルエンザHA亜型H12のヌクレオチド配列(配列番号21)を示す。
図10Kは、A型インフルエンザHA亜型H13のヌクレオチド配列(配列番号22)を示す。
図10Lは、A型インフルエンザHA亜型H14のヌクレオチド配列(配列番号23)を示す。
図10Mは、A型インフルエンザHA亜型H15のヌクレオチド配列(配列番号24)を示す。
図10Nは、A型インフルエンザHA亜型H16のヌクレオチド配列(配列番号25)を示す。
図10Oは、B型インフルエンザHAのヌクレオチド配列(配列番号26)を示す。
図10Pは、C型インフルエンザHAのヌクレオチド配列(配列番号27)を示す。
図10Qは、プライマーXmaI−pPlas.cのヌクレオチド配列(配列番号29)を示す。
図10Rは、プライマーSacI−ATG−pPlas.rのヌクレオチド配列(配列番号30)を示す。
図10Sは、プライマーSacI−PlasTer.cヌクレオチド配列(配列番号31)を示す。
図10Tは、プライマーEcoRI−PlasTer.rのヌクレオチド配列(配列番号32)を示す。
図11は、本明細書で使用されるようないくつかの構築物の概略図を示す図である。構築物660は、プラストシアニンプロモーター(Plasto)およびターミネーター(Pter)に作動可能に連結されたHA亜型H5(A/Indonesia/5/2005(H5N1))をコードするヌクレオチド配列を含み;構築物540は、アルファルファタンパク質ジスルフィドイソメラーゼシグナルペプチド(SP PDI)と結合してHA亜型H1(A/New Caledonia/20/99(H1N1))をコードするヌクレオチド配列を含み、ならびにプラストシアニンプロモーター(Plasto)およびターミネーター(Pter)に作動可能に連結され;HA亜型H1(A/New Caledonia/20/99(H1N1))を発現させるために構築された構築物544、H1をコードするヌクレオチド配列がアルファルファタンパク質ジスルフィドイソメラーゼシグナルペプチド(SP PDI)およびGCN4pIIロイシンジッパー(H1の膜貫通ドメインおよび細胞質尾部の代わりに)と結合され、ならびにプラストシアニンプロモーター(Plasto)およびターミネーター(Pter)に作動可能に連結され;ならびにA型インフルエンザ/PR/8/34に由来する領域をコードするM1を発現させるための構築物750は、タバコエッチウイルス(TEV)5’UTRと結合され、ならび二重の35SプロモーターおよびNosターミネーターに作動可能に連結される。
図12は、構築物660で形質転換されたN.benthamiana葉からのタンパク質抽出物における、抗H5(Vietnam)抗体を用いた、H5(A/Indonesia/5/2005(H5N1))の免疫検出を示す図である(レーン3)。A型インフルエンザ/Vietnam/1203/2004に由来する市販のH5が検出の陽性対照として使用され(レーン1)、および空ベクターで形質転換された葉からのタンパク質抽出物が陰性対照として使用された(レーン2)。
図13は、サイズ排除クロマトグラフィーによる赤血球凝集素構造の特徴を示す図である。H5(A/Indonesia/5/2005(H5N1))を生産する別個のバイオマスからのタンパク質抽出物、H1(A/New Caledonia/20/99(H1N1))、可溶性H1、またはH1およびM1がS−500HRでのゲル濾過により分離された。ロゼット形態での市販のH1(A/New Caledonia/20/99(H1N1))も分画された(H1ロゼット)。図13Aは、相対タンパク質含量について分析された溶出画分を示す(相対タンパク質レベル−バイオマス分画の標準タンパク質溶出プロファイルが示されている)。ブルーデキストラン2000(2MD参照基準)溶出ピークが示されている。図13Bは、抗H5(Vietnam)抗体(H5に対する)で免疫ブロットして赤血球凝集素の存在について分析された溶出画分を示す。図13Cは、H1に対する抗A型インフルエンザ抗体について分析された溶出画分を示す。図13Dは、可溶性H1に対する抗A型インフルエンザ抗体について分析された溶出画分を示す。図13Eは、H1ロゼットに対する抗A型インフルエンザ抗体について分析された溶出画分を示す。図13Fは、H1+M1に対する抗A型インフルエンザ抗体について分析された溶出画分を示す。
図14は、ショ糖勾配遠心分離によるインフルエンザH5(A/Indonesia/5/2005(H5N1))構造の濃度および血球凝集素濃縮画分の電子顕微鏡検査を示す図である。図14Aは、ショ糖密度勾配遠心分離からの画分の特徴を示す。各画分は、抗H5(Vietnam)抗体を用いた免疫ブロットによりH5の存在(上のパネル)、ならびにこの相対タンパク質含量および赤血球凝集能力(グラフ)について分析された。図14Bは、ショ糖勾配遠心分離からプールされた画分17、18および19のネガティブ染色透過電子顕微鏡検査を示す。バーは100nmを表す。
図15は、インフルエンザH5 VLPの精製を示す図である。図15Aは、清澄化ステップ−レーン1、粗抽出;レーン2、pH6調整抽出;レーン3、加熱処理抽出;レーン4、DE濾過抽出;フェチュインアフィニティー精製ステップ:レーン5、添加;レーン6、フロースルー;レーン7、溶出(10倍に濃縮)における、タンパク質含量のクマシーブルー染色されたSDS−PAGE分析を示す。図15Bは、精製されたH5 VLP試料のネガティブ染色透過電子顕微鏡検査を示す。バーは100nmを表す。図15Cは、構造の細部を示すために拡大された分離されたH5 VLPを示す。図15Dは、株A/Vietnam/1203/2004(H5N1)に由来するHAに対して産生されたウサギポリクローナル抗体を用いた、クマシー染色された還元SDS−PAGE(レーンA)およびウェスタンブロット(レーンB)におけるH5 VLP産物を示す。
図16は、A型インフルエンザウイルス(A/New Caledonia/20/99(H1N1))赤血球凝集素(HA)遺伝子のヌクレオチド配列、完全cds.GenBank受託番号AY289929(配列番号33)を示す図である。
図17は、タンパク質ジスルフィドイソメラーゼのためのMedicago sativamRNAのヌクレオチド配列を示す図である。GenBank受託番号Z11499(配列番号34)。
図18は、A型インフルエンザウイルス(A/Puerto Rico/8/34(H1N1))断片7のヌクレオチド配列、完全配列を示す図である。GenBank受託番号NC_002016.1(配列番号35)。
図19は、H5産生組織のポジティブ染色透過電子顕微鏡観察によるVLP蓄積の局在化を示す図である。CW:細胞壁、ch:葉緑体、pm:原形質膜、VLP:ウイルス様粒子。バーは100nmを表す。
図20は、植物で作られたインフルエンザH5 VLP(A/Indonesia/5/2005(H5N1))または組換え可溶性H5(A/Indonesia/5/2005(H5N1))をワクチン接種されたBalb/cマウスにおける追加免疫14日後の血清抗体反応の誘発を示す図である。図20(A)筋肉内注射により免疫化されたマウスの抗体反応。図20(B)鼻腔内投与により免疫化されたマウスの抗体反応。抗体反応は、不活化全H5N1ウイルスに対し測定された(A/Indonesia/5/05)。GMT:幾何平均力価。値は、1群当たり5匹のマウスの逆数エンドポイント力価のGMT(ln)である。バーは平均偏差を表す。*組換え可溶性H5と比較したp<0.05。
図21は、植物で作られたインフルエンザH5 VLP(A/Indonesia/5/2005(H5N1))または組換え可溶性H5(A/Indonesia/5/2005(H5N1))をワクチン接種されたBalb/cマウスにおける追加免疫14日後の赤血球凝集阻害抗体反応(HAI)を示す図である。図21(A)筋肉内注射により免疫化されたマウスの抗体反応。図21(B)鼻腔内投与により免疫化されたマウスの抗体反応。HAI抗体反応は、不活化全H5N1ウイルスに対し測定された(A/Indonesia/5/05)。GMT:幾何平均力価。値は、1群当たり5匹のマウスの逆数エンドポイント力価のGMT(ln)である。バーは平均偏差を表す。*組換え可溶性H5と比較したp<0.05および**p<0.01。
図22は、Balb/cマウスにおけるVLPの免疫原性に対するアジュバント効果を示す図である。図22(A)筋肉内注射により免疫化されたマウスに対するミョウバンの効果。図22(B)鼻腔内投与により免疫化されたマウスに対するキトサンの効果。HAI抗体反応は、不活化全H5N1ウイルス(A/Indonesia/5/05)を用いて測定された。GMT:幾何平均力価。値は、1群当たり5匹のマウスの逆数エンドポイント力価のGMT(ln)である。バーは平均偏差を表す。*対応する組換え可溶性H5と比較したp<0.05。
図23は、H5 VLP(A/Indonesia/5/2005(H5N1))投与に対する抗体反応を示す図である。図23(A)追加免疫30日後の、筋肉内投与により免疫化されたマウスにおける抗Indonesia/5/05免疫グロブリンアイソタイプ。値は、1群当たり5匹のマウスの逆数エンドポイント力価のGMT(log2)である。ELISAは、コーティング剤として全不活化H5N1(A/Indonesia/5/2005)ウイルスを用いて行った。バーは平均偏差を表す。*対応する組換え可溶性H5(A/Indonesia/5/2005(H5N1))と比較したp<0.05、**p<0.01。図23(B)全不活化ウイルス(A/Indonesia/5/2005(H5N1)および(A/Vietnam/1194/04(H5N1))に対する抗体力価。全群が陰性対照とは統計的に異なっている。
図24は、H5 VLP(A/Indonesia/5/2005(H5N1))で免疫化されたBalb/cマウスからの、初回投与14日週後(2週目)、追加免疫14日後(5週目)または追加免疫30日後(7週目)の、相同な全不活化ウイルス(A/Indonesia/5/05)に対する抗体力価を示す図である。GMT:幾何平均力価。値は、1群当たり5匹のマウスの逆数エンドポイント力価のGMT(ln)である。*組換え可溶性H5と比較したp<0.05。
図25は、追加免疫30日後の、H5 VLP(A/Indonesia/5/2005(H5N1))で免疫化されたBalb/cマウスからの血清抗体のin vitro交差反応性を示す図である。(A)全不活化ウイルスに対する抗体力価。(B)さまざまな全不活化ウイルスに対する赤血球凝集阻害力価。値は、1群当たり5匹のマウスの逆数エンドポイント力価のGMT(ln)である。バーは平均偏差を表す。全群が陰性対照とは統計的に異なっている。*対応する組換え可溶性H5と比較したp<0.05。10未満の値はすべて、任意の値5(lnに対して1.6)が与えられ、陰性とみなされる。
図26は、植物で作られたH5 VLP(A/Indonesia/5/2005(H5N1))の有効性を示す図である。(A)インフルエンザ株A/Turkey/582/06(H5N1)の1000 LD50(4.09×106 CCID50)による免疫誘発後のマウスの生存率。(B)免疫誘発後の免疫化マウスの体重。値は生存マウスの平均体重である。
図27は、植物に由来するインフルエンザVLPの由来を示す図である。(A)精製インフルエンザVLPの極性脂質組成物。タンパク質40μg当量に含有された脂質が、記載の通りVLPから抽出され、HP−TLCにより分離され、および高度に精製されたタバコ原形質膜(PM)から単離された脂質の移動プロファイルと比較された。脂質の略号は以下の通りである:DGDG、ジガラクトシルジアシルグリセロール;gluCER、グルコシル−セラミド;PA、リン酸;PC、ホスファチジルコリン;PE、ホスファチジルエタノールアミン;PG、ホスファチジルグリセロール;PI、ホスファチジルイノシトール;PS、ホスファチジルセリン;SG、ステリル−グリコシド。(B)精製インフルエンザVLPの中性脂質組成物。タンパク質20μg当量に含有された脂質が、記載の通りVLPから抽出され、HP−TLCにより分離され、およびシトステロールの移動と比較された。(C)精製VLPおよびタバコ葉に由来する高度に精製されたPM(PML)およびBY2タバコ細胞(PMBY2)における原形質膜マーカープロトンポンプATPase(PMA)の免疫検出。18マイクログラムのタンパク質が各レーンに添加された。
図28は、A/Brisbane/59/2007(H1N1)のクローン774ヌクレオチド配列のDraIIIからSacI部位にわたる配列(配列番号36)を示す図である。コード配列の両端に、5’末端のDraIII制限酵素部位から開始するプラストシアニン調節領域と、3’末端のストップコドンおよびSacI部位とが隣接している。制限酵素部位は下線付きである;ATGは太字下線付きである。
図29は、A/Solomon Islands 3/2006(H1N1)のクローン775ヌクレオチド配列のDraIIIからSacI部位にわたる配列(配列番号37)を示す図である。コード配列の両端に、5’末端のDraIII制限酵素部位から開始するプラストシアニン調節領域と、3’末端のストップコドンおよびSacI部位とが隣接している。制限酵素部位は下線付きである;ATGは太字下線付きである。
図30は、A/Brisbane10/2007(H3N2)のクローン776ヌクレオチド配列のDraIIIからSacI部位にわたる配列(配列番号38)を示す図である。コード配列の両端に、5’末端のDraIII制限酵素部位から開始するプラストシアニン調節領域と、3’末端のストップコドンおよびSacI部位とが隣接している。制限酵素部位は下線付きである;ATGは太字下線付きである。
図31は、A/Wisconsin/67/2005(H3N2)のクローン777ヌクレオチド配列のDraIIIからSacI部位にわたる配列(配列番号39)を示す図である。コード配列の両端に、5’末端のDraIII制限酵素部位から開始するプラストシアニン調節領域と、3’末端のストップコドンおよびSacI部位とが隣接している。制限酵素部位は下線付きである;ATGは太字下線付きである。
図32は、B/Malaysia/2506/2004のクローン778ヌクレオチド配列のDraIIIからSacI部位にわたる配列(配列番号40)を示す図である。コード配列の両端に、5’末端のDraIII制限酵素部位から開始するプラストシアニン調節領域と、3’末端のストップコドンおよびSacI部位とが隣接している。制限酵素部位は下線付きである;ATGは太字下線付きである。
図33は、B/Florida/4/2006のクローン779ヌクレオチド配列のDraIIIからSacI部位にわたる配列(配列番号41)を示す図である。コード配列の両端に、5’末端のDraIII制限酵素部位から開始するプラストシアニン調節領域と、3’末端のストップコドンおよびSacI部位とが隣接している。制限酵素部位は下線付きである;ATGは太字下線付きである。
図34は、A/Singapore/1/57(H2N2)のクローン780ヌクレオチド配列のDraIIIからSacI部位にわたる配列(配列番号42)を示す図である。コード配列の両端に、5’末端のDraIII制限酵素部位から開始するプラストシアニン調節領域と、3’末端のストップコドンおよびSacI部位とが隣接している。制限酵素部位は下線付きである;ATGは太字下線付きである。
図35は、A/Anhui/1/2005(H5N1)のクローン781ヌクレオチド配列のDraIIIからSacI部位にわたる配列(配列番号43)を示す図である。コード配列の両端に、5’末端のDraIII制限酵素部位から開始するプラストシアニン調節領域と、3’末端のストップコドンおよびSacI部位とが隣接している。制限酵素部位は下線付きである;ATGは太字下線付きである。
図36は、A/Vietnam/1194/2004(H5N1)のクローン782ヌクレオチド配列のDraIIIからSacI部位にわたる配列(配列番号44)を示す図である。コード配列の両端に、5’末端のDraIII制限酵素部位から開始するプラストシアニン調節領域と、3’末端のストップコドンおよびSacI部位とが隣接している。制限酵素部位は下線付きである;ATGは太字下線付きである。
図37は、A/Teal/HongKong/W312/97(H6N1)のクローン783ヌクレオチド配列のDraIIIからSacI部位にわたる配列(配列番号45)を示す図である。コード配列の両端に、5’末端のDraIII制限酵素部位から開始するプラストシアニン調節領域と、3’末端のストップコドンおよびSacI部位とが隣接している。制限酵素部位は下線付きである;ATGは太字下線付きである。
図38は、A/Equine/Prague/56(H7N7)のクローン784ヌクレオチド配列のDraIIIからSacI部位にわたる配列(配列番号46)を示す図である。コード配列の両端に、5’末端のDraIII制限酵素部位から開始するプラストシアニン調節領域と、3’末端のストップコドンおよびSacI部位とが隣接している。制限酵素部位は下線付きである;ATGは太字下線付きである。
図39は、A/HongKong/1073/99(H9N2)のクローン785ヌクレオチド配列のDraIIIからSacI部位にわたる配列(配列番号47)を示す図である。コード配列の両端に、5’末端のDraIII制限酵素部位から開始するプラストシアニン調節領域と、3’末端のストップコドンおよびSacI部位とが隣接している。制限酵素部位は下線付きである;ATGは太字下線付きである。
図40Aは、クローン774(A/Brisbane/59/2007(H1N1))から翻訳されたポリペプチドのアミノ酸配列(配列番号48)を示す図である。クローン774のオープンリーディングフレームは、図28に示されたATGから開始する。図40Bは、クローン775(A/Solomon Islands 3/2006(H1N1))から翻訳されたポリペプチドのアミノ酸配列(配列番号49)を示す。クローン775のオープンリーディングフレームは、図29に示されたATGから開始する。
図41Aは、クローン776(A/Brisbane/10/2007(H3N2))から翻訳されたポリペプチドのアミノ酸配列(配列番号50)を示す図である。クローン776のオープンリーディングフレームは、図30に示されたATGから開始する。図41Bは、クローン777(A/Wisconsin/67/2005(H3N2))から翻訳されたポリペプチドのアミノ酸配列(配列番号51)を示す。クローン777のオープンリーディングフレームは、図31に示されたATGから開始する。
図42Aは、クローン778(B/Malaysia/2506/2004)から翻訳されたポリペプチドのアミノ酸配列(配列番号52)を示す図である。クローン778のオープンリーディングフレームは、図32に示されたATGから開始する。図42Bは、クローン779(B/Florida/4/2006)から翻訳されたポリペプチドのアミノ酸配列(配列番号53)を示す。クローン779のオープンリーディングフレームは、図33に示されたATGから開始する。
図43Aは、クローン780(A/Singapore/1/57(H2N2))から翻訳されたポリペプチドのアミノ酸配列(配列番号54)を示す図である。クローン780のオープンリーディングフレームは、図34に示されたATGから開始する。図43Bは、クローン781(A/Anhui/1/2005(H5N1))から翻訳されたポリペプチドのアミノ酸配列(配列番号55)を示す。クローン781のオープンリーディングフレームは、図35に示されたATGから開始する。
図44Aは、クローン782(A/Vietnam/1194/2004(H5N1))から翻訳されたポリペプチドのアミノ酸配列(配列番号56)を示す図である。クローン782のオープンリーディングフレームは、図36に示されたATGから開始する。図44Bは、クローン783(A/Teal/HongKong/W312/97(H6N1))から翻訳されたポリペプチドのアミノ酸配列(配列番号57)を示す。クローン783のオープンリーディングフレームは、図37に示されたATGから開始する。
図45Aは、クローン784(A/Equine/Prague/56(H7N7))から翻訳されたポリペプチドのアミノ酸配列(配列番号58)を示す図である。クローン784のオープンリーディングフレームは、図38に示されたATGから開始する。図45Bは、クローン785(A/HongKong/1073/99(H9N2))から翻訳されたポリペプチドのアミノ酸配列(配列番号59)を示す。クローン785のオープンリーディングフレームは、図39に示されたATGから開始する。
図46は、サイズ排除クロマトグラフィー後の、植物で生産されたVLP溶出画分7〜17の免疫検出(ウェスタンブロット)を示す図である。ブルーデキストランの溶出ピーク(画分10)が矢印で示されている。赤血球凝集素亜型H1、H2、H3、H5、H6およびH9が示される。赤血球凝集素はVLP溶出に対応する画分7〜14で検出される。
図47は、毎年の流行株に由来する赤血球凝集素シリーズの発現の免疫ブロット分析を示す図である。さまざまなインフルエンザ株(免疫ブロットの一番上に示されている)に由来するHAを発現する植物に対し、10および20マイクログラムの葉タンパク質抽出物が、それぞれレーン1および2に添加された。
図48Aは、潜在的パンデミック株に由来するH5赤血球凝集素シリーズの発現の免疫ブロット分析を示す図である。10および20マイクログラムのタンパク質抽出物が、それぞれレーン1および2に添加された。図48Bは、選択されたインフルエンザ株に由来するH2、H7およびH9赤血球凝集素の発現の免疫ブロット分析を示す。10および20マイクログラムのタンパク質抽出物が、それぞれレーン1および2に添加された。
図49は、AGL1/660でアグロインフィルトレーションされた、Nicotiana tabacum葉からのタンパク質抽出物における株A/Indonesia/5/2005に由来するH5の免疫ブロットを示す図である。2つの植物植物(植物1および植物2)がインフィルトレーションされ、各植物から抽出された10および20μgの可溶性タンパク質が、それぞれレーン1および2に添加された。
図50は、血清抗体のin vitro交差反応性を示す図である。(A)最初の免疫化14日後および(B)植物で作られたインフルエンザH5 VLP(A/Indonesia/5/2005(H5N1))による2回目の追加免疫14日後の、フェレット血清における赤血球凝集阻害(HI)力価。HAI抗体反応は、次の不活化全H5N1ウイルス:A/turkey/Turkey/1/05、A/Vietnam/1194/04、A/Anhui/5/05および相同株A/Indonesia/5/05を用いて測定された。値は、1群当たり5匹のフェレットの逆数エンドポイント力価のGMT(log2)である。斜線−A/Indonesia/6/06(クレード2.1.3);格子縞−A/turkey/Turkey/1/05(クレード2.2);白いバー−A/Vietnam/1194/04(クレード1);黒いバー−A/Anhui/5/05。レスポンダーが示されている。バーは平均偏差を表す。
図51は、アルファルファプラストシアニンプロモーターおよび5’UTR、A/Indonesia/5/2005に由来するH5(構築物#660)の赤血球凝集素コード配列、アルファルファプラストシアニン3’UTRおよびターミネーター配列を含むHA発現カセットの核酸配列(配列番号60)を示す図である。
図52は、アルファルファプラストシアニンプロモーターおよび5’UTR、A/New Caledonia/20/1999に由来するH1(構築物#540)の赤血球凝集素コード配列、アルファルファプラストシアニン3’UTRおよびターミネーター配列を含むHA発現カセットの核酸配列(配列番号61)を示す図である。
図53は、アルファルファプラストシアニンプロモーターおよび5’UTR、A/Brisbane/59/2007に由来するH1(構築物#774)の赤血球凝集素コード配列、アルファルファプラストシアニン3’UTRおよびターミネーター配列を含むHA発現カセットの核酸配列(配列番号62)を示す図である。
図54は、アルファルファプラストシアニンプロモーターおよび5’UTR、A/Solomon Islands/3/2006(H1N1)に由来するH1(構築物#775)の赤血球凝集素コード配列、アルファルファプラストシアニン3’UTRおよびターミネーター配列を含むHA発現カセットの核酸配列(配列番号63)を示す図である。
図55は、アルファルファプラストシアニンプロモーターおよび5’UTR、A/Singapore/1/57(H2N2)に由来するH2(構築物#780)の赤血球凝集素コード配列、アルファルファプラストシアニン3’UTRおよびターミネーター配列を含むHA発現カセットの核酸配列(配列番号64)を示す図である。
図56は、アルファルファプラストシアニンプロモーターおよび5’UTR、A/Anhui/1/2005(H5N1)に由来するH5(構築物#781)の赤血球凝集素コード配列、アルファルファプラストシアニン3’UTRおよびターミネーター配列を含むHA発現カセットの核酸配列(配列番号65)を示す図である。
図57は、アルファルファプラストシアニンプロモーターおよび5’UTR、A/Vietnam/1194/2004(H5N1)に由来するH5(構築物#782)の赤血球凝集素コード配列、アルファルファプラストシアニン3’UTRおよびターミネーター配列を含むHA発現カセットの核酸配列(配列番号66)を示す図である。
図58は、アルファルファプラストシアニンプロモーターおよび5’UTR、A/Teal/Hong Kong/W312/97(H6N1)に由来するH6(構築物#783)の赤血球凝集素コード配列、アルファルファプラストシアニン3’UTRおよびターミネーター配列を含むHA発現カセットの核酸配列(配列番号67)を示す図である。
図59は、アルファルファプラストシアニンプロモーターおよび5’UTR、A/Hong Kong/1073/99(H9N2)に由来するH9(構築物#785)の赤血球凝集素コード配列、アルファルファプラストシアニン3’UTRおよびターミネーター配列を含むHA発現カセットの核酸配列(配列番号68)を示す図である。
図60は、アルファルファプラストシアニンプロモーターおよび5’UTR、A/Brisbane/10/2007(H3N2)に由来するH3の赤血球凝集素コード配列、アルファルファプラストシアニン3’UTRおよびターミネーター配列を含むHA発現カセットの核酸配列(配列番号69)を示す図である。
図61は、アルファルファプラストシアニンプロモーターおよび5’UTR、A/Wisconsin/67/2005(H3N2)に由来するH3の赤血球凝集素コード配列、アルファルファプラストシアニン3’UTRおよびターミネーター配列を含むHA発現カセットの核酸配列(配列番号70)を示す図である。
図62は、アルファルファプラストシアニンプロモーターおよび5’UTR、A/Equine/Prague/56(H7N7)に由来するH7の赤血球凝集素コード配列、アルファルファプラストシアニン3’UTRおよびターミネーター配列を含むHA発現カセットの核酸配列(配列番号71)を示す図である。
図63は、アルファルファプラストシアニンプロモーターおよび5’UTR、B/Malaysia/2506/2004に由来するHAの赤血球凝集素コード配列、アルファルファプラストシアニン3’UTRおよびターミネーター配列を含むHA発現カセットの核酸配列(配列番号72)を示す図である。
図64は、アルファルファプラストシアニンプロモーターおよび5’UTR、B/Florida/4/2006に由来するHAの赤血球凝集素コード配列、アルファルファプラストシアニン3’UTRおよびターミネーター配列を含むHA発現カセットの核酸配列(配列番号73)を示す図である。
図65は、A/New Caledonia/20/99(H1N1)(配列番号33によってコードされる)、A/Brisbane/59/2007(H1N1)(配列番号48)、A/Solomon Islands/3/2006(H1N1)(配列番号49)および配列番号9のHAのコンセンサスアミノ酸配列(配列番号74)を示す図である。X1(3位)はAまたはV;X2(52位)はDまたはN;X3(90位)はKまたはR;X4(99位)はKまたはT;X5(111位)はYまたはH;X6(145位)はVまたはT;X7(154位)はEまたはK;X8(161位)はRまたはK;X9(181位)はVまたはA;X10(203位)はDまたはN;X11(205位)はRまたはK;X12(210位)はTまたはK;X13(225位)はRまたはK;X14(268位)はWまたはR;X15(283位)はTまたはN;X16(290位)はEまたはK;X17(432位)はIまたはL;X18(489位)はNまたはD。
図66は、配列番号33によってコードされるH1 New Caledonia(AAP34324.1)のアミノ酸配列(配列番号75)を示す図である。
図67は、配列番号35によってコードされるH1 Puerto Rico(NC_0409878.1)のアミノ酸配列(配列番号76)を示す図である。
図68は、PacI(プロモーターの上流)からAscI(NOSターミネーターのすぐ下流)までの発現カセット番号828の一部の核酸配列を示す図である。CPMVHT5’UTR配列が、変異したATGで下線されている。ApaI制限酵素認識(このケースC5−1カッパ軽鎖では、発現されるタンパク質コード配列のATGのすぐ上流。)
図69は、HindIII(プラストシアニンプロモーターの上流のマルチクローニング部位中)からEcoRI(プラストシアニンターミネーターのすぐ下流)までの構築物番号663の一部の核酸配列を示す図である。PDI SPと融合したH5(A/Indonesia/5/2005由来)コード配列は下線付きである。
図70は、HindIII(プラストシアニンプロモーターの上流のマルチクローニング部位中の)からEcoRI(プラストシアニンターミネーターのすぐ下流)までの構築物番号787の一部の核酸配列を示す図である。PDI SPと融合したH1(A/Brisbane/59/2007由来)コード配列は下線付きである。
図71は、HindIII(プラストシアニンプロモーターの上流のマルチクローニング部位中の)からEcoRI(プラストシアニンターミネーターのすぐ下流)までの構築物番号790の一部の核酸配列を示す図である。PDI SPと融合したH3(A/Brisbane/10/2007由来)コード配列は下線付きである。
図72は、HindIII(プラストシアニンプロモーターの上流のマルチクローニング部位中の)からEcoRI(プラストシアニンターミネーターのすぐ下流)までの構築物番号798の一部の核酸配列を示す図である。PDI SPと融合した、B/Florida/4/2006由来HAコード配列は下線付きである。
図73は、PacI(35Sプロモーターの上流)からAscI(NOSターミネーターのすぐ下流)までの構築物番号580の一部の核酸配列を示す図である。PDI SPと融合したH1(A/New Caledonia/20/1999由来)のコード配列は下線付きである。
図74は、PacI(35Sプロモーターの上流)からAscI(NOSターミネーターのすぐ下流)までの構築物番号685の一部の核酸配列を示す図である。A/Indonesia/5/2005に由来するH5のコード配列は下線付きである。
図75は、PacI(35Sプロモーターの上流)からAscI(NOSターミネーターのすぐ下流)までの構築物番号686の一部の核酸配列を示す図である。PDI SPと融合したA/Indonesia/5/2005に由来するH5のコード配列は下線付きである。
図76は、PacI(35Sプロモーターの上流)からAscI(NOSターミネーターのすぐ下流)までの構築物番号732の一部の核酸配列を示す図である。A/Brisbane/59/2007に由来するH1のコード配列は下線付きである。
図77は、PacI(35Sプロモーターの上流)からAscI(NOSターミネーターのすぐ下流)までの構築物番号733の一部の核酸配列を示す図である。PDI SPと融合したA/Brisbane/59/2007に由来するH1のコード配列は下線付きである。
図78は、PacI(35Sプロモーターの上流)からAscI(NOSターミネーターのすぐ下流)までの構築物番号735の一部の核酸配列を示す図である。A/Brisbane/10/2007に由来するH3のコード配列は下線付きである。
図79は、PacI(35Sプロモーターの上流)からAscI(NOSターミネーターのすぐ下流)までの構築物番号736の一部の核酸配列を示す図である。PDI SPと融合したA/Brisbane/10/2007に由来するH3のコード配列は下線付きである。
図80は、PacI(35Sプロモーターの上流)からAscI(NOSターミネーターのすぐ下流)までの構築物番号738の一部の核酸配列を示す図である。B/Florida/4/2006に由来するHAのコード配列は下線付きである。
図81は、PacI(35Sプロモーターの上流)からAscI(NOSターミネーターのすぐ下流)までの構築物番号739の一部の核酸配列を示す図である。PDI SPと融合したB/Florida/4/2006に由来するHAのコード配列は下線付きである。
図82は、Msj1をコードする核酸配列(配列番号114)を示す図である。
図83は、HindIII(プロモーターの上流のマルチクローニング部位中の)からEcoRI(NOSターミネーターのすぐ下流)までの構築物番号R850の一部の核酸配列を示す図である。HSP40コード配列は下線付きである。
図84は、HindIII(プロモーターの上流のマルチクローニング部位中の)からEcoRI(NOSターミネーターのすぐ下流)までの構築物番号R860の一部の核酸配列を示す図である。HSP70コード配列は下線付きである。
図85は、HindIII(プロモーターの上流のマルチクローニング部位中の)からEcoRI(NOSターミネーターのすぐ下流)までの構築物番号R870の一部の核酸配列を示す図である。HSP40コード配列の両端に下線されたイタリック体であり、およびHSP70コード配列は下線付きである。A)ヌクレオチド1〜5003;B)ヌクレオチド5004〜9493。
図86は、構築物R472の概略図を示す図である。
図87は、アルファルファタンパク質ジスルフィドイソメラーゼに由来するシグナルペプチドを用いたHAの発現の免疫ブロット分析を示す図である。5マイクログラムが使用されたH1(A/New Caledonia/20/99(H1N1))を除いて、3つの別個の植物から得られた20マイクログラムの葉タンパク質抽出物がSDS−PAGEに添加された。示された対照(相同株の全不活化ウイルス(WIV))は、5または20マイクログラムの疑似インフィルトレーションされた植物においてスパイクされた。a)A/New Caledonia/20/99に由来するH1の発現、b)A/Brisbane/59/2007に由来するH1の発現、c)A/Brisbane/10/2007に由来するH3の発現、d)A/Indonesia/5/2005に由来するH5の発現、e)B/Florida/4/2006に由来するHAの発現。矢印は、HA0に対応する免疫バンドを示す。SP WT:天然シグナルペプチド、PS PDI:アルファルファPDIシグナルペプチド。
図88は、葉タンパク質抽出物の免疫ブロット分析によるHA発現戦略の比較を示す図である。HAは、プラストシアニン−またはCPMV−HTベースのカセットを用いて生産された。CPMV−HTについては、野生型HAシグナルペプチドおよびアルファルファPDIに由来するシグナルペプチドも比較された。分析されたHA亜型については、5マイクログラムのタンパク質が添加されたH1 New Caledoniaを除いて、20μgのタンパク質抽出物がSDS−PAGEに添加された。a)A/New Caledonia/20/1999に由来するH1の発現、b)A/Brisbane/59/2007に由来するH1の発現、c)A/Brisbane/10/2007に由来するH3の発現、d)A/Indonesia/5/2005に由来するH5の発現、およびe)B/Florida/4/2006に由来するBの発現。矢印は、HA0に対応する免疫バンドを指す;HA発現に使用される特定のベクターを含む特定のAgrobacterium株がレーンの一番上に示されている。
図89は、Hsp40およびHsp70と共発現された場合のHA蓄積の免疫ブロットを示す図である。H1 New Caledonia(AGL1/540)およびH3 Brisbane(AGL1/790)は、単独で発現またはAGL1/R870と共発現された。HA蓄積レベルは、インフィルトレーションされた葉に由来するタンパク質抽出物の免疫ブロット分析により評価された。株A/New Caledonia/20/99またはBrisbane/10/2007の全不活化ウイルス(WIV)が対照として使用された。] 図10A 図10B 図10C 図10D 図10E 図10F 図10G 図10H 図10I 図10J
[0067] 本発明はウイルス様粒子の生産に関する。より具体的には、本発明は、インフルエンザ抗原を含むウイルス様粒子の生産に関する。]
[0068] 以下の説明は、好ましい実施形態についてである。]
[0069] 本発明は、植物において活性のある調節領域に作動可能に連結された、エンベロープウイルスに由来する抗原、例えばインフルエンザ赤血球凝集素(HA)をコードするヌクレオチド配列を含む核酸を提供する。]
[0070] さらに、本発明は、ウイルス様粒子(VLP)を植物において生産する方法を提供する。本方法は、植物において活性のある調節領域に作動可能に連結された抗原をコードする核酸を植物または植物の部分に導入すること、および核酸の発現を可能にする条件下で植物または植物の部分をインキュベートし、それによりVLPを生産することに関する。]
[0071] VLPは、インフルエンザウイルスから生産することできるが、VLPは、これらに限定されないが、麻疹、エボラ、マールブルク、およびHIVを含む他の原形質膜由来ウイルスから生産することもできる。]
[0072] 本発明は、例えば、これらに限定されないが、以下を含むヒトに感染することができるすべての型のインフルエンザウイルスのVLPを含む:非常に蔓延しているA(H1N1)亜型(例えばA/New Caledonia/20/99(H1N1))、A/Indonesia/5/05亜型(H5N1)(配列番号60)、およびそれほど一般的でないB型(例えば配列番号26、図10O)、およびC型(配列番号27、図10P)、および他のインフルエンザ亜型から取得されるHA。他のインフルエンザ亜型のVLPも本発明に含まれ、例えば、A/Brisbane/59/2007(H1N1;配列番号48)、A/Solomon Islands/3/2006(H1N1;配列番号49)、A/Singapore/1/57(H2N2;配列番号54)、A/Anhui/1/2005(H5N1;配列番号55)、A/Vietnam/1194/2004(H5N1;配列番号56)、A/Teal/Hong Kong/W312/97(H6N1;配列番号57)、A/Hong Kong/1073/99(H9N2;配列番号59)、A/Brisbane/10/2007(H3N2;配列番号50)、A/Wisconsin/67/2005(H3N2;配列番号51)、A/Equine/Prague/56(H7N7;配列番号58)、B/Malaysia/2506/2004(配列番号52)、またはB/Florida/4/2006(配列番号53)である。] 図10O 図10P
[0073] 本発明は、他の哺乳類または宿主動物、例えばヒト、霊長類、ウマ、ブタ、鳥、トリ、水鳥、渡り鳥、ウズラ、アヒル、ガチョウ、家禽、ニワトリ、ラクダ、イヌ、犬、ネコ、猫、トラ、ヒョウ、ジャコウネコ、ミンク、ムナジロテン、フェレット、ハウスペット、家畜、マウス、ラット、アシカ、クジラなどに感染するインフルエンザウイルスにも関する。]
[0074] 原形質膜由来ウイルスで発現することができる他の抗原の非限定的な例には、HIVのカプシドタンパク質−p24;gp120、gp41−エンベロープタンパク質、構造タンパク質VP30およびVP35;フィロウイルス、例えばエボラまたはマールブルクのGp/SGP(グリコシル化内在性膜タンパク質)、またはパラミクソウイルス、例えば麻疹のHタンパク質およびFタンパク質が含まれる。]
[0075] 本発明は、これらに限定されないが、VLPタンパク質が発現される細胞の原形質膜から脂質エンベロープを取得するインフルエンザ由来VLPも含まれる。例えば、VLPが植物に基づく系で発現される場合、VLPは細胞の原形質膜から脂質エンベロープを取得することができる。]
[0076] 一般的に、「脂質」という用語は、脂溶性(親油性)の、天然に存在する分子を指す。この用語は、脂肪酸およびそれらの誘導体(トリ−、ジ−、およびモノグリセリドならびにリン脂質)、ならびに他の脂溶性ステロール含有代謝産物またはステロールをより具体的に指すためにも使用される。リン脂質は、糖脂質、ステロール、およびタンパク質と共に、あらゆる生体膜の主成分である。リン脂質の例には、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロールなどが含まれる。ステロールの例には、動物ステロール(例えばコレステロール)および植物ステロール(例えばシトステロール)およびステリル−グルコシドが含まれる。200種を超える植物ステロールが、種々の植物種で同定されており、最も一般的なものは、カンペステロール、スチグマステロール、エルゴステロール、ブラジカステロール、デルタ−7−スチグマステロール、デルタ−7−アベナステロール、ダウノステロール(daunosterol)、シトステロール、24−メチルコレステロール、コレステロール、またはβ−シトステロールである。当業者であれば理解するであろうように、細胞の原形質膜の脂質組成は、細胞または細胞が取得される生物の培養または成長条件に応じて変動する場合がある。]
[0077] 細胞膜は、一般的に、脂質二分子膜ならびに種々の機能を果たすタンパク質を含む。特定の脂質の局所的集中が、脂質二分子膜に見出される場合があり、「脂質ラフト」と呼ばれている。理論により束縛されることは望まないが、脂質ラフトは、エンドサイトーシスおよびエキソサイトーシス、ウイルスまたは他の伝染性因子の進入または放出、細胞間シグナル伝達、細胞内および細胞外マトリックスなどの細胞または生物の他の構造構成要素との相互作用に重要な役割を果たしている可能性がある。]
[0078] インフルエンザウイルスに関して、「赤血球凝集素」または「HA」という用語は、本明細書中で使用される場合、インフルエンザウイルス粒子の外部に見出される糖タンパク質を指す。HAは、一般的に、シグナルペプチド、HA1ドメイン、およびC末端膜の貫通アンカー部位および小型細胞質尾部を含むHA2ドメインを含むホモ三量体膜I型糖タンパク質である(図1B)。HAをコードするヌクレオチド配列は周知および入手可能であり、例えば、両方が参照により本明細書に組み込まれる、生体防御公衆衛生データベース(BioDefence Public Health base)(インフルエンザウイルス;URL:biohealthbase.orgを参照)または国立バイオテクノロジー情報センター(National Center for Biotechnology Information)(URL:ncbi.nlm.nih.govを参照)を参照されたい。] 図1B
[0079] 「ホモ三量体」または「ホモ三量体の」という用語は、オリゴマーが、3つのHAタンパク質分子によって形成されていることを示す。理論により束縛されることは望まないが、HAタンパク質は、約75kDaのモノマー前駆体タンパク質(HA0)として合成され、表面で構築されて細長い三量体タンパク質になる。三量体化が生じる前に、前駆体タンパク質は、保存された活性化切断部位(融合ペプチドとも呼ばれる)で切断されて、ジスルフィド結合により連結された2つのポリペプチド鎖、HA1およびHA2(膜貫通領域を含む)になる。HA1セグメントは、長さが328アミノ酸であってもよく、HA2セグメントは長さが221アミノ酸であってもよい。この切断は、ウイルス感染性に重要である場合があるが、タンパク質の三量体化には不可欠ではない場合がある。宿主細胞の小胞体(ER)膜内へのHAの挿入、シグナルペプチド切断、およびタンパク質グリコシル化は、共翻訳事象である。HAの正しいリフォールディングには、タンパク質のグリコシル化および6つの鎖内ジスルフィド結合の形成が必要である。HA三量体は、シスおよびトランスゴルジ複合体内で構築され、膜貫通ドメインは、三量体化プロセスに役割を果たす。膜貫通ドメインを欠くブロメライン処理HAタンパク質の結晶構造は、インフルエンザ菌株の中で高度に保存された構造を示している。HAは感染プロセス中に大きな構造変化を起こし、それは前駆体HA0が切断されて2つのポリペプチド鎖HA1およびHA2になるのに必要であることも確立されている。HAタンパク質は、プロセシングされてもよく(つまり、HA1およびHA2ドメインを含む)、またはプロセシングされなくともよい(つまり、HA0ドメインを含む)。]
[0080] 本発明は、膜貫通ドメインを含むHAタンパク質の使用に関し、HA1およびHA2ドメインを含み、例えば、HAタンパク質はHA0であってもよく、またはHA1およびHA2を含むプロセシングされたHAであってもよい。HAタンパク質は、植物または植物細胞発現系を使用するVLPの生産または形成に使用することができる。]
[0081] 本発明のHAは、任意の亜型から取得することができる。例えば、HAは、亜型H1、H2、H3、H4、H5、H6、H7、H8、H9、H10、H11、H12、H13、H14、H15、H16であってもよく、またはB型インフルエンザのものであってもよい。本発明の組換えHAは、当技術分野で公知である任意の赤血球凝集素の配列に基づくアミノ酸配列を含むこともできる。例えば、生体防御公衆衛生データベース(インフルエンザウイルス;URL:biohealthbase.orgを参照)または国立バイオテクノロジー情報センター(URL:ncbi.nlm.nih.govを参照)を参照されたい。さらに、HAは、1つまたは複数の顕現性インフルエンザウイルスまたは新たに同定されたインフルエンザウイルスから単離される赤血球凝集素の配列に基づいていてもよい。]
[0082] 本発明は、1つまたは複数のインフルエンザ亜型から取得されるHAを含むVLPも含む。例えば、VLPは、以下のものに由来する1つまたは複数のHAを含んでいてもよい:亜型H1(配列番号28によってコードされる)、H2(配列番号12によってコードされる)、H3(配列番号13によってコードされる)、H4(配列番号14によってコードされる)、H5(配列番号15によってコードされる)、H6(配列番号16によってコードされる)、H7(配列番号11によってコードされる)、H8(配列番号17によってコードされる)、H9(配列番号18によってコードされる)、H10(配列番号19によってコードされる)、H11(配列番号20によってコードされる)、H12(配列番号21によってコードされる)、H13(配列番号27によってコードされる)、H14(配列番号23によってコードされる)、H15(配列番号24によってコードされる)、H16(配列番号25によってコードされる)、またはB型インフルエンザ(配列番号26によってコードされる)、またはそれらの組合せ。1つまたは複数のインフルエンザ亜型に由来する1つまたは複数のHAを、植物または昆虫細胞内で共発現させて、1つまたは複数のHAの合成が、1つまたは複数のインフルエンザ亜型から取得されるHAの組合せを含むVLPの形成に帰着することを確実にすることができる。HAの組合せの選択は、VLPから調製されたワクチンの使用目的によって決定されてもよい。例えば、トリへの接種に使用されるワクチンは、HA亜型の任意の組合せを含んでいてもよく、その一方でヒト接種に有用なVLPは、亜型H1、H2、H3、H5、H7、H9、H10、N1、N2、N3、およびN7のうちの1つまたは複数の亜型を含んでいてもよい。しかしながら、接種材料の使用に依存して、他のHA亜型の組合せが調製されてもよい。]
[0083] したがって、本発明は、1つまたは複数のHA亜型、例えば2、3、4、5または6つ以上のHA亜型を含むVLPに関する。]
[0084] 本発明は、植物で発現された際にVLPを形成する赤血球凝集素をコードする核酸も提供する。]
[0085] 典型的な核酸は、インフルエンザ亜型の選択された菌株に由来する赤血球凝集素のヌクレオチド配列を含んでいてもよい。例えば、A/New Caledonia/20/99(H1N1)(配列番号33)などのA(H1N1)亜型、A/Indonesia/5/05亜型(H5N1)(構築物#660を含む;配列番号60)、およびそれほど一般的でないB型(例えば、配列番号26、図10O)、およびC型(配列番号27、図10P)、および他のインフルエンザ亜型から取得されるHA。他のインフルエンザ亜型のVLPも、本発明に含まれ、例えば、A/Brisbane/59/2007(H1N1;配列番号36)、A/Solomon Islands/3/2006(H1N1;配列番号37)、A/Singapore/1/57(H2N2;配列番号42)、A/Anhui/1/2005(H5N1;配列番号43)、A/Vietnam/1194/2004(H5N1;配列番号44)、A/Teal/Hong Kong/W312/97(H6N1;配列番号45)、A/Hong Kong/1073/99(H9N2;配列番号47)、A/Brisbane/10/2007(H3N2;配列番号38)、A/Wisconsin/67/2005(H3N2;配列番号39)、A/Equine/Prague/56(H7N7;配列番号46)、B/Malaysia/2506/2004(配列番号40)、またはB/Florida/4/2006(配列番号41)である。] 図10O 図10P
[0086] 赤血球凝集素の正しいフォールディングは、インフルエンザ赤血球凝集素の他の特徴の中でも、タンパク質の安定性、多量体の形成、VLPの形成、およびHAの機能(赤血球凝集能力)にとって重要である場合がある。タンパク質のフォールディングは、これらに限定されないが、タンパク質の配列、タンパク質の相対的存在量、細胞内の密集度、フォールディングした、部分的にフォールディングした、もしくはアンフォールディングしたタンパク質に結合もしくは一時的に結合することができる補助因子の利用可能性、または1つもしくは複数のシャペロンタンパク質の存在などの、1つまたは複数の要因により影響を受ける場合がある。]
[0087] ヒートショックタンパク質(Hsp)またはストレスタンパク質は、シャペロンタンパク質の例であり、タンパク質合成、細胞内輸送、ミスフォールディングの防止、タンパク質凝集の防止、タンパク質複合体の構築および分解、タンパク質フォールディング、およびタンパク質脱凝集を含む種々の細胞プロセスに関与している場合がある。そのようなシャペロンタンパク質の例には、これらに限定されないが、Hsp60、Hsp65、Hsp70、Hsp90、Hsp100、Hsp20〜30、Hsp10、Hsp100〜200、Hsp100、Hsp90、Lon、TF55、FKBP、サイクロフィリン、ClpP、GrpE、ユビキチン、カルネキシン、およびタンパク質ジスルフィドイソメラーゼが含まれる。例えば、Macario, A.J.L., Cold Spring Harbor Laboratory Res.25巻:59〜70頁、1995年;Parsell, D.A. & Lindquist, S. Ann. Rev. Genet.27巻:437〜496頁(1993年);米国特許第5,232,833号を参照されたい。いくつかの例では、シャペロンタンパク質の特定の群には、Hsp40およびHsp70が含まれる。]
[0088] Hsp70の例には、哺乳動物細胞に由来するHsp72およびHsc73、細菌、特にMycobacterium leprae、Mycobacterium tuberculosis、Mycobacterium bovisなどのミコバクテリアに由来するDnaK(Bacille−Calmette Guerinなどの:本明細書中ではHsp7lと呼ぶ)が含まれる。Escherichia coli、酵母、および他の原核生物に由来するDnaK、ならびにA.thalianaなどの真核生物に由来するBiPおよびGrp78(Linら、2001年(Cell Stress and Chaperones 6巻:201〜208頁))。Hsp70の特定の例は、A.thaliana Hsp70(配列番号122または配列番号123によってコードされる)である。Hsp70は、ATPならびにアンフォールディングしたポリペプチドおよびペプチドと特異的に結合可能であり、それによりタンパク質のフォールディングおよびアンフォールディング、ならびにタンパク質複合体の構築および分解に関与する。]
[0089] Hsp40の例には、E.coliおよびミコバクテリアなどの原核生物に由来するDnaJ、ならびにアルファルファなどの真核生物に由来するHSJ1、HDJl、およびHsp40が含まれる(Frugisら、1999年、Plant Molecular Biology 40巻:397〜408頁)。Hsp40の特定の例は、M.sativa MsJ1(配列番号121、123、または114によってコードされる)である。Hsp40は、分子シャペロンとして、他の細胞活性の中でも、タンパク質のフォールディング、熱耐性、およびDNA複製に役割を果たす。]
[0090] Hspの中でも、Hsp70およびそのコシャペロンHsp40は、合成が完了する前の翻訳中である新規合成ポリペプチドの安定化に関与する。理論により束縛されることは望まないが、Hsp40は、アンフォールディングしている(新生、または新たに移動してきた)ポリペプチドの疎水性パッチに結合し、したがってHsp70−ATP複合体とポリペプチドとの相互作用を容易にする。ATPの加水分解は、ポリペプチドとHsp70とADPとの間の安定した複合体の形成、およびHsp40の放出に結びつく。ポリペプチドの疎水性パッチとHsp70−ADP複合体が結合すると、他の疎水性パッチとのそれらの相互作用が防止され、正しくないフォールディングおよび他のタンパク質との凝集体の形成が防止される(Hartl, FU.、1996年、Nature 381巻:571〜579頁)。]
[0091] また、理論により束縛されることは望まないが、組換えタンパク質発現系でのタンパク質産生が増加すると共に、組換えタンパク質発現に対する込み合い効果は、ミスフォールディングしたポリペプチドの凝集および/または分解に起因する組換えタンパク質の蓄積低減に帰着する場合がある。天然シャペロンタンパク質は、低レベルの組換えタンパク質の正しいフォールディングを容易にすることができる場合があるが、発現レベルが増加すると共に、天然シャペロンが限定要因になる場合がある。アグロインフィルトレーションされた(agroinfiltrated)葉中での赤血球凝集素の高レベル発現は、細胞質ゾルの赤血球凝集素ポリペプチドの蓄積に結びつく場合があり、Hsp70、Hsp40、またはHsp70およびHsp40の両方などの1つまたは複数のシャペロンタンパク質の共発現は、ポリペプチド細胞を発現する細胞の細胞質ゾル中での安定性を増加させることができ、したがってミスフォールディングまたは凝集した赤血球凝集素ポリペプチドのレベルを低減させること、およびポリペプチドの数を増加させることにより、赤血球凝集および/またはウイルス様粒子の形成を可能にする三次および四次構造の特徴を示す安定した赤血球凝集素が蓄積する。]
[0092] したがって、本発明は、植物中でインフルエンザVLPを生産する方法であって、インフルエンザHAをコードする第1の核酸が、シャペロンをコードする第2の核酸と共発現される方法も提供する。第1および第2の核酸は、同じステップにおいて植物に導入されてもよく、または順次植物に導入されてもよい。本発明は、植物中でインフルエンザVLPを生産する方法であって、植物が第1の核酸を含み、第2の核酸がその後導入される方法も提供する。]
[0093] 本発明は、1つまたは複数のインフルエンザ赤血球凝集素をコードする核酸および1つまたは複数のシャペロンをコードする核酸を含む植物も提供する。]
[0094] インフルエンザ赤血球凝集素の発現および/または分泌中のN末端シグナルペプチド(SP)配列のプロセシングは、フォールディングプロセスに役割を有することが提唱されている。「シグナルペプチド」という用語は、一般的に、新たに翻訳されたポリペプチドの特定細胞小器官への移動を指示することができるか、またはポリペプチドの特異的ドメインの位置決めを支援することができる赤血球凝集素ポリペプチドのN末端で一般的に見出されるアミノ酸の短い配列(約5〜30個のアミノ酸)を指す。赤血球凝集素のシグナルペプチドは、小胞体へのタンパク質の移動を標的としており、N末端近位ドメインを新生赤血球凝集素ポリペプチドの膜アンカードメインに対して位置決めすることを支援して、成熟赤血球凝集素の切断およびフォールディングを支援すると提唱されている。シグナルペプチドの除去には(例えばシグナルペプチダーゼによる)、シグナルペプチドを正確に切断および除去して成熟赤血球凝集素を提供することが必要である場合があり、この正確な切断は、シグナルペプチドの部分もしくは全体、切断部位に隣接するアミノ酸配列、シグナルペプチドの長さ、またはこれらの組合せを含むいくつかの要因のいずれかに依存する場合があり、すべての要因が所与の配列に当てはまらなくてもよい。]
[0095] シグナルペプチドは、発現されている赤血球凝集素に天然であってもよく、または組換え赤血球凝集素は、第1のインフルエンザ型、亜型、または菌株に由来するシグナルペプチドを、第2のインフルエンザ型、亜型、または菌株に由来する赤血球凝集素との均衡を保ちながら含む。例えば、HA亜型H1、H2、H3、H5、H6、H7、H9、またはB型インフルエンザの天然SPを、植物系でのHA発現に使用することができる。]
[0096] また、シグナルペプチドは非天然であってもよく、例えばインフルエンザ以外のウイルスの構造タンパク質または赤血球凝集素に由来するか、または植物、動物、もしくは細菌ポリペプチドに由来してもよい。典型的なシグナルペプチドは、アルファルファタンパク質ジスルフィドイソメラーゼ(PDISP)(受託番号Z11499のヌクレオチド32〜103;配列番号34;図17;アミノ酸配列MAKNVAIFGLLFSLLLLVPSQIFAEE)のシグナルペプチドである。] 図17
[0097] 本発明は、天然または非天然シグナルペプチドを含むインフルエンザ赤血球凝集素、およびそのような赤血球凝集素をコードする核酸も提供する。]
[0098] インフルエンザHAタンパク質は、分子量、等電点、サイズ、およびグリカン相補体などに関して、さまざまな範囲の類似性および差異を示す。種々の赤血球凝集素の物理化学的特性は、植物、昆虫細胞、または酵母系で発現されたHA間の区別を可能にするのに有用であり得、複数のHAが単一の系で共発現される場合は特に有用であり得る。そのような物理化学的特性の例は、表1に提供されている。]
[0099] 本発明は、H1、H5、またはH7に由来するHAをコードするヌクレオチド配列、配列番号28、配列番号3、配列番号11も含む。本発明は、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で、配列番号28、配列番号3、配列番号11とハイブリダイズするヌクレオチド配列も含む。本発明は、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で、配列番号28、配列番号3、配列番号1とハイブリダイズするヌクレオチド配列も含む。配列番号にハイブリダイズするこれらのヌクレオチド配列または配列番号の相補体は、発現時にVLPを形成する赤血球凝集素タンパク質をコードし、VLPは対象への投与時に抗体の産生を誘導する。例えば、植物細胞内でのヌクレオチド配列の発現によりVLPが形成され、そのVLPを使用して、1つまたは複数のインフルエンザ型または亜型の成熟HA、HA0、HA1、またはHA2を含むHAに結合可能な抗体を産生させることができる。VLPは、対象への投与時に免疫応答を誘導する。]
[0100] 本発明は、以下のヌクレオチド配列も含む:配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号33、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46、または配列番号47。本発明は、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で、以下のものとハイブリダイズするヌクレオチド配列も含む:配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号33、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46、または配列番号47。本発明は、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で、以下のものの相補体とハイブリダイズするヌクレオチド配列も含む:配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号33、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46、または配列番号47。以下のものにハイブリダイズするこれらのヌクレオチド配列は、発現時にVLPを形成する赤血球凝集素タンパク質をコードし、VLPは対象への投与時に抗体の産生を誘導する:配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号33、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46、もしくは配列番号47、または配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号33、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46、もしくは配列番号47の相補体。例えば、植物細胞内でのヌクレオチド配列の発現によりVLPが形成され、そのVLPを使用して、1つまたは複数のインフルエンザ型または亜型の成熟HA、HA0、HA1、またはHA2を含むHAに結合可能な抗体を産生させることができる。VLPは、対象への投与時に免疫応答を誘導する。]
[0101] いくつかの実施形態では、本発明は、以下のヌクレオチド配列も含む:A型インフルエンザのH1、H2、H3、H5、H7、またはH9亜型に由来するHA、またはB型インフルエンザに由来するHAをコードする配列番号33、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46、または配列番号47。本発明は、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で、以下のものとハイブリダイズするヌクレオチド配列も含む:配列番号33、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46、または配列番号47。本発明は、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で、以下のものの相補体とハイブリダイズするヌクレオチド配列も含む:配列番号33、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46、または配列番号47。以下のものにハイブリダイズするこれらのヌクレオチド配列は、発現時にVLPを形成する赤血球凝集素タンパク質をコードし、VLPは対象への投与時に抗体の産生を誘導する:配列番号33、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46、もしくは配列番号47、または配列番号33、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46、もしくは配列番号47の相補体。例えば、植物細胞内でのヌクレオチド配列の発現によりVLPが形成され、そのVLPを使用して、1つまたは複数のインフルエンザ型または亜型の成熟HA、HA0、HA1、またはHA2を含むHAに結合可能な抗体を産生させることができる。VLPは、対象への投与時に免疫応答を誘導する。]
[0102] ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下のハイブリダイゼーションは、当技術分野で公知である(Current Protocols in Molecular Biology、Ausubelら編、1995年および増補;Maniatisら、in Molecular Cloning (A Laboratory Manual)、Cold Spring Harbor Laboratory、1982;Sambrook and Russell、in Molecular Cloning: A Laboratory Manual、第3版2001年)。1つのそのようなストリンジェントなハイブリダイゼーション条件の一例は、65℃で約16〜20時間4×SSCでハイブリダイゼーションし、その後65℃で1時間0.1×SSCで洗浄、または65℃で各々20分もしくは30分間0.1×SSCで2回洗浄してもよい。あるいは、典型的なストリンジェントなハイブリダイゼーション条件は、50%ホルムアミド、4×SSCで42℃終夜(16〜20時間)、その後65℃で1時間0.1×SSCで洗浄、または65℃で各々20分もしくは30分間または終夜(16〜20時間)0.1×SSCで2回洗浄、あるいは、Church社製リン酸緩衝水溶液(7%SDS;0.5M NaPO4緩衝液pH7.2;10mMEDTA)中65℃でハイブリダイゼーションし、50℃、0.1×SSC、0.1%SDSで20もしくは30分間各々洗浄、または65℃、2×SSC、0.1%SDSで20もしくは30分間各々2回洗浄であってもよい。]
[0103] 加えて、本発明は、H1(配列番号28)、H5(配列番号3)、またはH7(配列番号11)に由来するHAをコードするヌクレオチド配列と、約70、75、80、85、87、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100%、またはその間の任意の量の配列同一性または配列類似性を有することを特徴とするヌクレオチド配列を含み、ヌクレオチド配列は、発現時にVLP形成する赤血球凝集素タンパク質をコードし、VLPは抗体の産生を誘導する。例えば、植物細胞内でのヌクレオチド配列の発現によりVLPが形成され、そのVLPを使用して、成熟HA、HA0、HA1、またはHA2を含むHAに結合可能な抗体を産生させることができる。VLPは、対象への投与時に免疫応答を誘導する。]
[0104] 加えて、本発明は、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号33、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46、または配列番号47のヌクレオチド配列と、約70、75、80、85、87、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100%、またはその間の任意の量の配列同一性または配列類似性を有することを特徴とするヌクレオチド配列を含み、ヌクレオチド配列は、発現時にVLP形成する赤血球凝集素タンパク質をコードし、VLPは抗体の産生を誘導する。例えば、植物細胞内でのヌクレオチド配列の発現によりVLPが形成され、そのVLPを使用して、成熟HA、HA0、HA1、またはHA2を含むHAに結合可能な抗体を産生させることができる。VLPは、対象への投与時に免疫応答を誘導する。]
[0105] 加えて、本発明は、配列番号33、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46、または配列番号47のヌクレオチド配列と、約70、75、80、85、87、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100%、またはその間の任意の量の配列同一性または配列類似性を有することを特徴とするヌクレオチド配列を含み、ヌクレオチド配列は、発現時にVLP形成する赤血球凝集素タンパク質をコードし、VLPは抗体の産生を誘導する。例えば、植物細胞内でのヌクレオチド配列の発現によりVLPが形成され、そのVLPを使用して、成熟HA、HA0、HA1、またはHA2を含むHAに結合可能な抗体を産生させることができる。VLPは、対象への投与時に免疫応答を誘導する。]
[0106] 同様に、本発明は、以下の亜型H1(配列番号28によってコードされる)、H2(配列番号12によってコードされる)、H3(配列番号13によってコードされる)、H4(配列番号14によってコードされる)、H5(配列番号15によってコードされる)、H6(配列番号16によってコードされる)、H7(配列番号11によってコードされる)、H8(配列番号17によってコードされる)、H9(配列番号18によってコードされる)、H10(配列番号19によってコードされる)、H11(配列番号20によってコードされる)、H12(配列番号21によってコードされる)、H13(配列番号27によってコードされる)、H14(配列番号23によってコードされる)、H15(配列番号24によってコードされる)、H16(配列番号25によってコードされる)、またはB型インフルエンザ(配列番号26によってコードされる);(図10A〜10Oを参照)と結合するHAを含み、ならびにH1(配列番号28)、H2(配列番号12)、H3(配列番号13)、H4(配列番号14)、H5(配列番号15)、H6(配列番号16)、H7(配列番号11)、H8(配列番号17)、H9(配列番号18)、H10(配列番号19)、H11(配列番号20)、H12(配列番号21)、H13(配列番号27)、H14(配列番号23)、H15(配列番号24)、H16(配列番号25)と、約70〜100%およびその間の任意の量、80〜100%およびその間の任意の量、90〜100%およびその間の任意の量、または95〜100%およびその間の任意の量の配列同一性を有することを特徴とするヌクレオチド配列を含み、ヌクレオチド配列は、発現時にVLP形成する赤血球凝集素タンパク質をコードし、VLPは抗体の産生を誘導する。例えば、植物細胞内でのヌクレオチド配列の発現によりVLPが形成され、そのVLPを使用して、成熟HA、HA0、HA1、またはHA2を含むHAに結合可能な抗体を産生させることができる。VLPは、対象への投与時に免疫応答を誘導する。] 図10A 図10B 図10C 図10D 図10E 図10F 図10G 図10H 図10I 図10J
[0107] 「免疫応答」は、一般的に適応免疫系の応答を指す。適応免疫系は、一般的に、体液性応答および細胞性応答を含む。体液性応答は、Bリンパ球系統(B細胞)の細胞で産生される抗体の分泌によって媒介される免疫の態様である。分泌された抗体は、侵入微生物(ウイルスまたは細菌など)の表面にある抗原と結合し、それらに破壊用の目印をつける。体液性免疫は、一般的に、抗体産生およびそれに伴うプロセス、ならびにTh2細胞活性化およびサイトカイン産生を含む抗体のエフェクター機能、記憶細胞産生、食作用のオプソニン亢進、および病原体除去などを参照するために使用される。「調節する」または「調節」などという用語は、それらのいくつかが本明細書中で例示されている一般的に公知または使用されているいくつかのアッセイにより決定されるような、特定の応答またはパラメーターの増加または減少を指す。]
[0108] 細胞性応答は、抗体を伴わないが、むしろ抗原に応答してマクロファージ、ナチュラルキラー細胞(NK)、抗原特異性的細胞傷害性Tリンパ球の活性化、および種々のサイトカインの放出を伴う免疫応答である。細胞性免疫は、一般的に、ある程度のTh細胞活性化、Tc細胞活性化、およびT細胞媒介性応答に言及するために使用される。細胞性免疫は、ウイルス感染に応答する際に特定に重要である。]
[0109] 例えば、抗原特異的CD8陽性Tリンパ球の誘導は、ELISPOTアッセイを使用して測定することができ、CD4陽性Tリンパ球の刺激は、増殖アッセイを使用して測定することができる。抗インフルエンザ抗体の力価は、ELISAアッセイを使用して定量することができ、抗原特異的または交差反応性抗体のアイソタイプは、抗アイソタイプ抗体(例えば、抗IgG、IgA、IgE、またはIgM)を使用して測定することもできる。そのようなアッセイを実施する方法および技術は、当技術分野において周知である。]
[0110] 赤血球凝集阻害(HI、またはHAI)アッセイを使用して、ワクチンまたはワクチン組成物により誘導された抗体の効力が、組換えHAによる赤血球(RBC)の凝集反応を阻害することができることを実証することもできる。血清試料の血球凝集阻害性抗体力価は、マイクロタイターHAIにより評価することができる(Aymardら、1973年)。例えば、ウマ、シチメンチョウ、またはニワトリなど、いくつかの種のいずれかに由来する赤血球を使用することができる。このアッセイは、VLP表面でのHA三量体構築に関する間接的な情報をもたらし、HAの抗原性部位の適切な提示を確認する。]
[0111] 交差反応HAI力価を使用して、ワクチン亜型と関係するウイルスの他の菌株に対する免疫応答の効力を実証することもできる。例えば、第1の菌種のワクチン組成物(例えば、A/Indonesia 5/05のVLP)で免疫された対象に由来する血清を、第2の菌株(例えば、A/Vietnam/1194/2004)の全ウイルスまたはウイルス粒子と共にHAIアッセイで使用し、HAI力価を決定することができる。]
[0112] サイトカインの存在またはレベルを定量化することもできる。例えば、Tヘルパー細胞応答(Th1/Th2)は、ELISA(例えば、BD Biosciences社OptEIAキット)を使用してIFN−γおよびIL−4分泌細胞を測定することにより特徴づけられるだろう。対象から得られる末梢血単核球(PBMC)または脾細胞を培養し、上清を分析することができる。Tリンパ球は、マーカー特異的蛍光標識および当技術分野で公知の方法を使用して、蛍光活性化細胞分類法(FACS)により定量化することもできる。]
[0113] マイクロ中和アッセイを実施して、対象における免疫応答を特徴づけることもできる。例えば、Roweら、1973年の方法を参照されたい。ウイルス中和力価は、以下を含むいくつかの方法で取得することができる:1)細胞のクリスタルバイオレット固定/着色後の溶解プラークの計数(プラーク検定);2)培養中の細胞融解に関する微視的観察;3)NPウイルスタンパク質(宿主細胞のウイルス感染と相関する)のELISAおよび分光光度的な検出。]
[0114] 配列同一性または配列類似性は、DNASIS内で提供されているものなどのヌクレオチド配列比較プログラムを使用して(例えば、これらに限定されないが、以下のパラメーターを使用して:ギャップペナルティ5、トップ対角線の数(# of top diagonals)5、固定GAPペナルティ 10、k−タプル2、遊動ギャップ 10、および窓サイズ5)決定することができる。しかしながら、比較用の配列アラインメントの他の方法は、当技術分野で周知であり、例えば、Smith & Waterman(1981年、Adv. Appl. Math. 2巻:482頁)、Needleman & Wunsch(J. Mol. Biol. 48巻:443頁、1970年)、Pearson & Lipman(1988年、Proc. Nat’l. Acad. Sci. USA 85巻:2444頁)のアルゴリズムであり、これらのアルゴリズムのコンピューター化実装(例えばGAP、BESTFIT、FASTA、およびBLAST)により、または手動アラインメントおよび目視検査による。]
[0115] 「赤血球凝集素ドメイン」という用語は、HA0ドメイン、またはHA1およびHA2ドメイン(あるいはHA1およびHA2断片と呼ばれる)のいずれかを含むペプチドを指す。HA0は、HA1およびHA2断片の前駆体である。HAモノマーは、一般的に、2つの機能的ドメイン、基部ドメインおよび球状頭部または頭部ドメインに細分化することができる。基部ドメインは、酸性pHに免疫誘発されると起こす場合がある構造変化を介して、ウイルスの感染力および病原性に関与する。基部ドメインは、4つのサブドメインまたは断片:融合サブドメインまたはペプチド(酸性pH立体構造において宿主膜との融合に関与するアミノ酸の疎水性伸長)、基部サブドメイン(2つ以上の立体構造をとることができる)、膜貫通ドメインまたはサブドメイン(TmD)(脂質ラフトに対するHAの親和性に関与する)、および細胞質尾部(細胞質尾部サブドメイン)(Ctail)(HAの分泌に関与する)にさらに細分化することができる。球状頭部は、2つのサブドメイン、RBサブドメイン、および痕跡エステラーゼドメイン(E)に分割される。Eサブドメインは、部分的にまたは完全に埋没しており、球状頭部の表面に露出していなくともよく、したがって、HAに対するいくつかの抗体は、RBサブドメインに結合する。]
[0116] 「ウイルス様粒子」(VLP)または「ウイルス様粒子(複数)」または「VLP(複数)」という用語は、自己組織化し、インフルエンザHAタンパク質などの構造タンパク質を含む構造を指す。VLPは、一般的に、感染に際して産生されるビリオンと形態学的および抗原性的に類似するが、複製するのに十分な遺伝情報を欠除しており、したがって非感染性である。いくつかの例では、VLPは、単一タンパク質種を含んでいてもよく、または複数タンパク質種を含んでいてもよい。複数のタンパク質種を含むVLPの場合、タンパク質種は同じ種のウイルス由来であってもよく、または異なる種、属、亜科、または科のウイルス(ICTV命名法により命名されるような)に由来するタンパク質を含んでいてもよい。他の例では、VLPを構成するタンパク質種の1つまたは複数は、天然に存在する配列から修飾されていてもよい。VLPは、植物および昆虫宿主細胞を含む好適な宿主細胞中で生産することができる。宿主細胞からの抽出後、単離し、好適な条件下でさらに単離すると、VLPは完全な構造で精製することができる。]
[0117] 本発明に従ってインフルエンザ由来タンパク質から生産されたVLPは、M1タンパク質を含んでいない。M1タンパク質は、VLP調製の不純物であるRNAと結合することが公知である(WakefieldおよびBrownlee、1989年)。RNAの存在は、VLP生産の規制認可を取得する場合に望ましくなく、したがって、RNAを欠くVLP調製は有利であり得る。]
[0118] 本発明のVLPは、タンパク質にシアル酸を付加する能力を欠くことを特徴とする宿主細胞中、例えば、植物細胞、昆虫細胞、真菌、および他の生物、海綿、腔腸動物(coelenterara)、環形動物、節足動物(arthoropoda)、軟体動物、線形動物、輪形動物(trochelmintes)、扁形動物、毛顎動物、半索動物、クラミジア、スピロヘータ、グラム陽性菌、シアノバクテリア、または古細菌などで生産することができる。例えば、Glycoforum(URL:glycoforum.gr.jp/science/word/evolution/ES−A03E.html);またはGuptaら、1999年、Nucleic AcidsResearch 27巻:370〜372頁;またはToukachら、2007年、Nucleic Acids Research 35巻:D280〜D286頁;またはURL:glycostructures.jp(Nakaharaら、2008年、Nucleic Acids Research 36巻:D368〜D371頁;doi:10.1093/NAR/gkm833で2007年10月11日にオンライン公表された)を参照されたい。本明細書中に記載のように生産されたVLPは、典型的にはノイラミンダーゼ(neuramindase)(NA)を含んでいない。しかしながら、HAおよびNAを含むVLPが所望の場合、NAをHAと共発現させることができる。]
[0119] 本発明のいくつかの態様により植物中で生産されたVLPは、植物由来脂質と複合体化していてもよい。VLPは、HA0、HA1、またはHA2ペプチドを含んでいてもよい。植物由来脂質は、脂質二分子膜の形態であってもよく、VLPを包み込むエンベロープをさらに含んでいてもよい。植物由来脂質は、植物の原形質膜の脂質成分を含んでいてもよく、その場合、これらに限定されないが、ホスファチジルコリン(PC)、ホスファチジルエタノールアミン(PE)、スフィンゴ糖脂質、植物ステロール、またはそれらの組合せを含むVLPが生産される。植物由来脂質は、あるいは「植物脂質」と呼ばれる場合がある。植物ステロールの例は当技術分野で公知であり、例えば、スチグマステロール、シトステロール、24−メチルコレステロール、およびコレステロールが含まれる。例えば、Mongrandら、2004年を参照されたい。]
[0120] VLPは、例えば、血球凝集アッセイ、電子顕微鏡法、またはサイズ排除クロマトグラフィーにより、構造およびサイズを評価することができる。]
[0121] サイズ排除クロマトグラフィーの場合、凍結粉砕された植物物質の試料を抽出緩衝液中でホモジナイズし(Polytronで)、不溶性物質を遠心分離により取り除くことによって、総可溶性タンパク質を植物組織から抽出することができる。PEGを用いた析出も有用であり得る。可溶性タンパク質を定量化し、抽出物をSephacryl(商標)カラムに流す。ブルーデキストラン2000を検量基準として使用することができる。クロマトグラフィー後、画分を免疫ブロット法によりさらに分析して、画分のタンパク質補体を決定する。]
[0122] 理論により束縛されることは望まないが、異なる動物に由来するRBCに結合するHAの能力は、シアル酸α2,3またはα2,3に対するHAの親和性、およびRBC表面のこれらのシアル酸の存在により決定される。インフルエンザウイルスに由来するウマおよびトリHAは、シチメンチョウ、ニワトリ、アヒル、モルモット、ヒト、ヒツジ、ウマ、およびウシを含むいくつかの種すべてに由来する赤血球を凝集させるが、ヒトHAは、シチメンチョウ、ニワトリ、アヒル、モルモット、ヒト、およびヒツジの赤血球に結合するだろう(Ito T.ら、1997年、Virology、227巻、493〜499頁;およびMedeiros Rら、2001年、Virology、289巻、74〜85頁)。異なるインフルエンザ菌株のHAの種反応性の例は、表2Aおよび2Bに示されている。]
[0123] タンパク質、融合タンパク質、またはポリペプチドの断片または部分は、断片が発現時にVLPを形成することができれば、特定のタンパク質またはポリペプチドのアミノ酸相補体のサブセットを含むペプチドまたはポリペプチドを含む。断片は、例えば、抗原性領域、ストレス応答誘導領域、またはタンパク質もしくはポリペプチドの機能的ドメインを含む領域を含んでいてもよい。断片は、同じ一般ファミリーのタンパク質に共通した領域またはドメインも含むこともでき、または断片は、それが由来する全長タンパク質を特異的に識別するのに十分なアミノ酸配列を含むことができる。]
[0124] 例えば、断片または部分は、断片が発現時にVLPを形成することができれば、タンパク質の全長の長さの約60%から約100%まで、またはその間の任意の量を含んでいてもよい。例えば、タンパク質の全長の長さの約60%から約100%まで、約70%から約100%まで、約80%から約100%まで、約90%から約100%まで、約95%から約100%まで、またはその間の任意の量。あるいは、断片または部分は、断片が発現時にVLPを形成することができれば、HAに依存して、約150から約500個のアミノ酸またはその間の任意の量であってもよい。例えば、断片は、断片が発現時にVLPを形成することができれば、HAに依存して、約150から約500個までのアミノ酸またはその間の任意の量、約200から約500個までのアミノ酸またはその間の任意の量、約250から約500個までのアミノ酸またはその間の任意の量、約300から約500個までのアミノ酸またはその間の任意の量、約350から約500個までのアミノ酸またはその間の任意の量、約400から約500個までのアミノ酸またはその間の任意の量、約450から約500個までのアミノ酸またはその間の任意の量であってもよい。例えば、約5、10、20、30、40、もしくは50個のアミノ酸またはその間の任意の量は、断片が発現時にVLPを形成することができれば、HAのタンパク質のC末端、N末端、またはN末端およびC末端の両方から取り除かれてもよい。]
[0125] 任意の所与配列のアミノ酸の付番は特定の配列と比べてであるが、当業者であれば、構造および/または配列に基づき配列の特定のアミノ酸の「同等性」を容易に決定することができる。例えば、結晶学用のクローンを構築する際に、6個のN末端アミノ酸が取り除かれたとすると、これによりアミノ酸の特定の番号同一性が変更されるだろうが(例えばタンパク質の全長と比べて)、構造中のアミノ酸の相対的地位は変更されないだろう。]
[0126] 配列(複数可)の比較は、BLASTアルゴリズムを使用して行うことができる(Altschulら、1990年、J. Mol Biol 215巻:403〜410頁)。BLAST探索により、クエリー配列を、特定の配列または配列の群と、または配列のより大きなライブラリーもしくはデータベース(例えばGenBankまたはGenPept)と比較することが可能であり、100%の同一性を示す配列だけでなく、より低い度合いの同一性を有する配列も識別される。核酸またはアミノ酸配列は、BLASTアルゴリズムを使用して比較することができる。さらに、2つ以上の配列間の同一性は、配列を共にアラインさせ、配列間の%同一性を決定することにより決定することができる。アラインメントは、BLASTアルゴリズム(例えば、GenBank URL:ncbi.nlm.nih.gov/cgi−bin/BLAST/から利用可能なような;以下の初期設定パラメーターを使用:プログラム:blastn;データベース:nr;完全一致(Expect)10;フィルター:初期設定;アラインメント:対毎;クエリー遺伝子コード:標準(1))、または初期設定パラメーター:マトリックスBLOSUM62;フィルター:初期設定、エコーフィルター:オン、完全一致:10、カットオフ:初期設定;鎖:両方;説明:50、アラインメント:50を使用した、EMBLURL:embl−heidelberg.de/Services/index.htmlからのBLAST2;または初期設定パラメーターを使用するFASTA)、または手動での配列比較および%同一性の計算によって、実行することができる。]
[0127] 本発明は、これらに限定されないが、HAをコードする核酸を植物発現ベクターにクローニングすること、およびワクチン生産に好適な植物からインフルエンザVLPを生産することを記述する。そのような核酸の例には、例えば、これらに限定されないが、以下のものが含まれる:インフルエンザA/New Caledonia/20/99(H1N1)ウイルスHA(例えば配列番号61)、A/Indonesia/5/05亜型(H5N1)(例えば配列番号60)、A/Brisbane/59/2007(H1N1)(例えば配列番号36、48、62)、A/Solomon Islands/3/2006(H1N1)(例えば配列番号37、49、63)、A/Singapore/1/57(H2N2)(例えば配列番号42、54、64)、A/Anhui/1/2005(H5N1)(例えば配列番号43、55、65)、A/Vietnam/1194/2004(H5N1)(例えば配列番号44、56、66)、A/Teal/Hong Kong/W312/97(H6N1)(例えば配列番号45、57、67)、A/Hong Kong/1073/99(H9N2)(例えば配列番号47、59、68)、A/Brisbane/10/2007(H3N2)(例えば配列番号38、50、69)、A/Wisconsin/67/2005(H3N2)(例えば配列番号39、51、70)、A/Equine/Prague/56(H7N7)(例えば配列番号46、58、71)、B/Malaysia/2506/2004(例えば配列番号40、52、72)、B/Florida/4/2006(例えば配列番号41、53、73)。 これらの菌株の対応するクローンまたは構築物番号は、表1に提供されている。配列番号36〜47に対応する核酸配列は、図28〜39に例示されているように、型または亜型の各々のHAのコード配列に作動可能に連結された上流のプラストシアニンを含む。配列番号60〜73に対応する核酸配列は、図51〜64に例示されているように、アルファルファプラストシアニンプロモーターおよび5’UTR、HAの赤血球凝集素コード配列、アルファルファプラストシアニン3’UTR、ならびにターミネーター配列を含むHA発現カセットを含む。] 図28 図29 図30 図31 図32 図33 図34 図35 図36 図37
[0128] VLPを使用して、形質転換された宿主細胞、例えば植物細胞または昆虫細胞において、サブウイルスインフルエンザ粒子およびインフルエンザVLPを含む機能的および免疫原性の同型巨大分子タンパク質構造へと自己組織化する組換えインフルエンザ構造タンパク質で構成される試薬を生産することもできる。]
[0129] したがって、本発明は、VLPおよび、植物発現系において単一エンベロープタンパク質の発現からウイルスVLPを生産するための方法を提供する。VLPは、インフルエンザVLP(複数可)あるいは、これらに限定されないが、麻疹、エボラ、マールブルク、およびHIVを含む他の原形質膜由来ウイルスから生産されるVLP(複数可)であってもよい。]
[0130] これらに限定されないが、当業者であれば公知であるように、以下の他のエンベロープウイルスに由来するタンパク質も使用することができる:フィロウイルス科(例えばエボラウイルスまたはマールブルグウイルスなど)、パラミクソウイルス科(例えば、麻疹ウイルス、おたふくかぜウイルス、RSウイルス、またはニューモウイルスなど)、レトロウイルス科(例えば、ヒト免疫不全ウイルス1、ヒト免疫不全ウイルス2、またはヒトT細胞性白血病ウイルス1など)、フラビウイルス科(例えば、西ナイル脳炎、デング熱ウイルス、C型肝炎ウイルス、または黄熱ウイルスなど)、ブンヤウイルス科(例えばハンタウイルスなど)、コロナウイルス科(例えば、コロナウイルス、またはSARSなど)。原形質膜由来ウイルスで発現することができる抗原の非限定的な例には、HIVのカプシドタンパク質−p24;HIV糖タンパク質gp120もしくはgp41、エボラウイルスのVP30およびVP35、またはマールブルクのGp/SGP、または麻疹パラミクソウイルスのHタンパク質もしくはFタンパク質を含むフィロウイルスタンパク質が含まれる。例えば、HIVのP24(例えば、GenBank参照gi:19172948)は、HIVウイルスゲノムのgag配列(例えば、GenBank参照gi:9629357)の翻訳および切断により得られるタンパク質であり、HIVのgp120およびgp41は、HIVウイルスゲノムのenvによってコードされるgp160タンパク質(例えば、GenBank参照gi:9629363)の翻訳および切断により得られる糖タンパク質である。エボラウイルスのVP30(GenPept参照gi:55770813)は、エボラウイルスゲノムのvp30配列(例えば、GenBank参照gi:55770807)の翻訳により得られるタンパク質であり、エボラウイルスのVP35(GenPept参照gi:55770809)は、エボラウイルスゲノムのvp35配列の翻訳により得られるタンパク質である。マールブルグウイルスのGp/SGP(GenPept参照gi:296965)は、マールブルグウイルスゲノムの(配列)(GenBank参照gi:158539108)の翻訳により得られるタンパク質である。Hタンパク質(GenPept参照gi:9626951)は、麻疹ウイルスゲノムのH配列(GenBank参照gi:9626945)のタンパク質であり、Fタンパク質(GenPept参照gi:9626950)は、麻疹ウイルスゲノムのF配列のタンパク質である。]
[0131] しかしながら、当業者であれば公知であるように、他のエンベロープタンパク質を、本発明の方法内で使用することができる。]
[0132] したがって、本発明は、HIV−p24、HIV−gp120、HIV−gp41、エボラウイルス−VP30、エボラウイルス−VP35、マールブルグウイルGp/SGP、麻疹ウイルス−Hタンパク質または−Fタンパク質をコードする配列を含む核酸分子を提供する。核酸分子は、昆虫、酵母、または植物細胞において、または特定の植物組織において活性のある調節領域に作動可能に連結されていてもよい。]
[0133] 本発明は、HA、例えばこれらに限定されないが、ヒトインフルエンザA/Indonesia/5/05ウイルスHA(H5N1)をコードする核酸を、植物または昆虫の発現ベクター(例えば、バキュロウイルス発現ベクター)にクローニングすること、および形質転換された植物細胞または形質転換された昆虫細胞において、機能的および免疫原性の同型巨大分子タンパク質構造へと自己組織化する、サブウイルスインフルエンザ粒子およびインフルエンザVLPを含む組換えインフルエンザ構造タンパク質を含むインフルエンザワクチン候補または試薬の生産をさらに提供する。]
[0134] インフルエンザ亜型、例えば、これらに限定されないが、A/New Caledonia/20/99(H1N1)、A/Indonesia/5/05亜型(H5N1)、A/Brisbane/59/2007(H1N1)、A/Solomon Islands/3/2006(H1N1)、A/Singapore/1/57(H2N2)、A/Anhui/1/2005(H5N1)、A/Vietnam/1194/2004(H5N1)、A/Teal/Hong Kong/W312/97(H6N1)、A/Hong Kong/1073/99(H9N2)、A/Brisbane/10/2007(H3N2)、A/Wisconsin/67/2005(H3N2)、A/Equine/Prague/56(H7N7)、B/Malaysia/2506/2004、B/Florida/4/2006のHAをコードする核酸は、例えば、適切な細胞系統、例えばSpodoptera frugiperda細胞(例えば、Sf−9細胞系統;ATCCPTA−4047)においてバキュロウイルス発現系を使用して発現することができる。他の昆虫細胞系統も使用することができる。]
[0135] あるいは、HAをコードする核酸は、植物細胞または植物において発現することができる。HAをコードする核酸は、HA RNAを使用する逆転写およびポリメラーゼ連鎖反応(PCR)により合成することができる。一例として、RNAは、ヒトインフルエンザA/New Caledonia/20/99(H1N1)ウイルスもしくはヒトインフルエンザA/Indonesia/5/05(H5N1)ウイルス、または他のインフルエンザウイルス、例えばA/Brisbane/59/2007(H1N1)、A/Solomon Islands/3/2006(H1N1)、A/Singapore/1/57(H2N2)、A/Anhui/1/2005(H5N1)、A/Vietnam/1194/2004(H5N1)、A/Teal/Hong Kong/W312/97(H6N1)、A/Hong Kong/1073/99(H9N2)、A/Brisbane/10/2007(H3N2)、A/Wisconsin/67/2005(H3N2)、A/Equine/Prague/56(H7N7)、B/Malaysia/2506/2004、B/Florida/4/2006から単離されてもよく、またはインフルエンザウイルスに感染した細胞から単離されてもよい。逆転写およびPCRの場合、HA RNA、例えば、これらに限定されないが、ヒトインフルエンザA/New Caledonia/20/99(H1N1)ウイルスHA配列もしくはヒトインフルエンザA/Indonesia/5/05(H5N1)ウイルスHA0配列、またはインフルエンザ亜型A/Brisbane/59/2007(H1N1)、A/Solomon Islands/3/2006(H1N1)、A/Singapore/1/57(H2N2)、A/Anhui/1/2005(H5N1)、A/Vietnam/1194/2004(H5N1)、A/Teal/Hong Kong/W312/97(H6N1)、A/Hong Kong/1073/99(H9N2)、A/Brisbane/10/2007(H3N2)、A/Wisconsin/67/2005(H3N2)、A/Equine/Prague/56(H7N7)、B/Malaysia/2506/2004、B/Florida/4/2006に由来するHA配列に特異的なオリゴヌクレオチドプライマーを使用することができる。加えて、HAをコードする核酸は、当業者であれば公知である方法を使用して、化学的に合成することができる。]
[0136] その結果生じるこれらの遺伝子のcDNAコピーを、宿主発現系により必要とされる好適な発現ベクターにクローニングすることができる。植物用の適切な発現ベクターの例は下記に記載されており、あるいは公知の方法を使用してpFastBaclに基づくプラスミドに帰着するバキュロウイルス発現ベクター、例えばpFastBacl(InVitrogen社製)であり、製造業者の説明書により提供される情報を使用してもよい。]
[0137] 本発明は、上述のように、植物において活性のある調節エレメントに作動可能に連結されたHAをコードする核酸を含む遺伝子構築物に関する。植物細胞において作動可能であり、本発明により使用することができる調節エレメントの例には、これらに限定されないが、プラストシアニン調節領域(米国特許第7,125,978号;参照により本明細書に組み込まれる)、またはリブロース1,5ビスリン酸カルボキシラーゼ/オキシゲナーゼ(RuBisCO;米国特許第4,962,028号;参照により本明細書に組み込まれる)、クロロフィルa/b結合タンパク質(CAB;Leutwilerら;1986年;参照により本明細書に組み込まれる)、ST−LS1(光化学系IIの酸素発生複合体と結合、Stockhausら、1987年、1989年に記載;参照により本明細書に組み込まれる)の調節領域が含まれていてもよい。プラストシアニン調節領域の一例は、配列番号36のヌクレオチド10〜85を含む配列、または配列番号37〜47のいずれか1つの類似領域である。調節エレメントまたは調節領域は、それが作動可能に連結されているヌクレオチド配列の翻訳を増強することができ、ヌクレオチド配列はタンパク質またはポリペプチドをコードしていてもよい。調節領域の別の例は、カウピーモザイクウイルス(CPMV)の非翻訳領域に由来する調節領域であり、それが作動可能に連結されるヌクレオチド配列を優先的に翻訳するために使用することができる。このCPMV調節領域は、CMPV−HT系を含む。例えば、Sainsburyら、2008年、Plant Physiology 148巻:1212〜1218頁を参照されたい。]
[0138] 構築物が昆虫細胞で発現される場合、昆虫細胞で作動可能な調節エレメントの例には、これらに限定されないが、ポリヘドリンプロモーター(PosseeおよびHoward1987年、Nucleic AcidsResearch 15巻:10233〜10248頁)、およびgp64プロモーター(Koganら、1995年、J Virology 69巻:1452〜1461頁)などが含まれていてもよい。]
[0139] したがって、本発明の態様は、調節領域とインフルエンザHAをコードする配列とを含む核酸を含む。調節領域は、プラストシアニン調節エレメントであってもよく、インフルエンザHAは、以下を含むインフルエンザ菌株または亜型の群から選択されてもよい:A/New Caledonia/20/99(H1N1)A/Indonesia/5/05亜型(H5N1)、A/Brisbane/59/2007(H1N1)、A/Solomon Islands/3/2006(H1N1)、A/Singapore/1/57(H2N2)、A/Anhui/1/2005(H5N1)、A/Vietnam/1194/2004(H5N1)、A/Teal/Hong Kong/W312/97(H6N1)、A/Hong Kong/1073/99 (H9N2)、A/Brisbane/10/2007(H3N2)、A/Wisconsin/67/2005(H3N2)、A/Equine/Prague/56(H7N7)、B/Malaysia/2506/2004、B/Florida/4/2006。プラストシアニン調節エレメントおよびインフルエンザHAを含む核酸配列は、配列番号36〜47により本明細書中に例示されている。]
[0140] インフルエンザウイルスが卵または哺乳動物細胞(例えばMDCK細胞)で培養される場合、または感染した対象から単離される場合、インフルエンザ赤血球凝集素アミノ酸配列またはそれらをコードする核酸の配列には配列差がある場合があることは公知である。そのような差異の非限定的な例は、実施例18を含めて、本明細書中に例示されている。さらに、当業者であれば理解するだろうが、追加的な突然変異は生じ続けるため、追加的な変異が、新しい菌株から得られるインフルエンザ赤血球凝集素内に観察される場合がある。異なるインフルエンザ赤血球凝集素間の公知の配列変異のため、本発明は、本明細書中に記載されているような宿主中で発現される際に、インフルエンザ赤血球凝集素(hemagglutin)がVLPを形成しさえすれば、いかなるインフルエンザ赤血球凝集素を使用して作製されてもよいVLPを含む。]
[0141] 配列アラインメントおよびコンセンサス配列は、当技術分野で公知のいくつかのソフトウェアパッケージのいずれか、例えば、MULTALIN(F. CORPET、1988年、Nucl. AcidsRes.、16巻(22号)、10881〜10890頁)を使用して決定してもよく、または配列は、手動でアラインして配列間の類似性および差異を決定してもよい。]
[0142] 赤血球凝集素の構造は十分に研究されており、構造は高度に保存されていることが公知である。赤血球凝集素構造を重ね合わせると、高度な構造保存が観察される(rmsd<2A)。この構造保存は、アミノ酸配列がいくつかの位置で異なる場合があっても観察されている(例えば、SkehelおよびWiley、2000年、Ann Rev Biochem 69巻:531〜69頁;Vaccaroら、2005年)。赤血球凝集素の領域も十分に保存されており、以下がその例である:
・構造ドメイン:HA0ポリタンパク質は切断されて成熟HAを提供する。HAは、単一のジスルフィド結合により連結された受容体結合ドメイン(HA1)および膜アンカードメイン(HA2)を含む各モノマーを有するホモ三量体であり、HA2サブユニットのN末端20残基は、HA融合ドメインまたは配列と呼ばれる場合もある。また、「尾部」領域(膜エンベロープの内部)も存在する。各赤血球凝集素は、これらの領域またはドメインを含む。個々の領域またはドメインは、典型的には長さが保存されている。]
[0143] ・赤血球凝集素はすべて、同じ数および位置の分子内および分子間ジスルフィド架橋を含有している。ジスルフィド架橋ネットワークに関与するシステインの、アミノ酸配列における数および位置は、HA中で保存されている。特徴的な分子内および分子間ジスルフィド架橋ならびに他の保存されたアミノ酸ならびにそれらの相対的地位を例示する構造の例は、例えばGamblinら、2004年(Science303巻:1838〜1842頁)に記載されている。典型的な構造および配列には、Protein Data Bankから入手可能な1RVZ、1RVX、1RVT、1RV0、1RUY、1RU7が含まれる(Bermanら、2003年、Nature Structural Biology 10巻:980頁;URL:rcsb.org)。]
[0144] ・細胞質尾部−大多数の赤血球凝集素は保存された位置に3つのシステインを含む。これらのシステインの1つまたは複数は、翻訳後修飾としてパルミトイル化される場合がある。]
[0145] アミノ酸変異は、インフルエンザウイルスの赤血球凝集素では許容されている。この変異は、絶えず同定されている新しい菌株を提供する。新しい菌株間の感染力は変動する場合がある。しかしながら、その後にVLPが形成される赤血球凝集素三量体の形成は、維持される。したがって、本発明は、植物中でVLPを形成する赤血球凝集素アミノ酸配列または赤血球凝集素アミノ酸配列をコードする核酸を提供するものであり、公知の配列および発生する場合のある変異配列を含む。]
[0146] 図65は、そのような公知の変異の例を例示している。この図は、以下のH1N1菌株のHAのコンセンサスアミノ酸配列(配列番号74)を示す:
A/New Caledonia/20/99(H1N1)(配列番号33によってコードされる)、
A/Brisbane/59/2007(H1N1)(配列番号48)、
A/Solomon Islands/3/2006(H1N1)(配列番号49)、および
配列番号9。ここでX1(3位)はAまたはVでありX2(52位)はDまたはNであり、X3(90位)はKまたはRであり、X4(99位)はKまたはTであり、X5(111位)はYまたはHであり、X6(145位)はVまたはTであり、X7(154位)はEまたはKであり、X8(161位)はRまたはKであり、X9(181位)はVまたはAであり、X10(203位)はDまたはNであり、X11(205位)はRまたはKであり、X12(210位)はTまたはKであり、X13(225位)はRまたはKであり、X14(268位)はWまたはRであり、X15(283位)はTまたはNであり、X16(290位)はEまたはKであり、X17(432位)はIまたはLであり、X18(489位)はNまたはDである。] 図65
[0147] そのような変異の別の例として、A/New Caledonia/20/99(H1N1)(配列番号33によってコードされる)、A/Brisbane/59/2007(H1N1)(配列番号48)、A/Solomon Islands/3/2006(H1N1)(配列番号49)、A/PuertoRico/8/34(H1N1)、および配列番号9のHAの配列アラインメントおよびコンセンサス配列は、下記の表3に示されている。]
[0148] ]
[0149] コンセンサス配列は、指定の位置ですべての配列に共通の大文字アミノ酸で示されており、小文字は、配列の少なくとも半分または大多数に共通のアミノ酸を示し、!という記号はIまたはVのいずれか1つであり、$という記号はLまたはMのいずれか1つであり、%という記号はFまたはYのいずれか1つであり、#という記号は、N、D、Q、E、B、またはZのいずれか1つであり、「.」という記号はアミノ酸がないことであり(例えば、欠失)、3位のXはAまたはVのいずれか1つであり、52位のXはEまたはNのいずれか1つであり、90位のXはKまたはRであり、99位のXはTまたはKであり、111位のXはYまたはHのいずれか1つであり、145位のXはVまたはTのいずれか1つであり、157位のXはKまたはEであり、162位のXはRまたはKであり、182位のXはVまたはAであり、203位のXはNまたはDであり、205位のXはRまたはKであり、210位のXはTまたはKであり、225位のXはKまたはYであり、333位のXはHまたは欠失であり、433位のXはIまたはLであり、49位のXはNまたはDである。]
[0150] そのような変異の別の例として、A/Anhui/1/2005(H5N1)(配列番号55)、A/Vietnam/1194/2004(H5N1)、およびA/Indonesia/5/2006(H5N1)(配列番号10)のHAの配列アラインメントおよびコンセンサス配列が、下記の表4に示されている。]
[0151] ]
[0152] コンセンサス配列は、指定の位置ですべての配列に共通の大文字アミノ酸で示されており、小文字は、配列の少なくとも半分または大多数に共通のアミノ酸を示し、!という記号はIまたはVのいずれか1つであり、$という記号はLまたはMのいずれか1つであり、%という記号はFまたはYのいずれか1つであり、#という記号は、N、D、Q、E、B、またはZのいずれか1つであり、102位のXはT、V、またはAのいずれかであり、110位のXはS、D、またはNのいずれかであり、156位のXはS、K、またはTのいずれかである。]
[0153] 上記で例示および記載されているアラインメントおよびコンセンサス配列は、本発明の種々の実施形態で、植物中におけるVLPの生産に使用することができる赤血球凝集素アミノ酸配列の変異体の非限定的な例である。]
[0154] アミノ酸配列をコードする核酸は、各アミノ酸のコドンが当技術分野で公知であるため、容易に決定することができる。したがって、アミノ酸配列が提供されることにより、それをコードする縮重核酸配列が教示される。したがって、本発明は、本明細書中に記載されているそれらのインフルエンザ菌株および亜型(例えば、A/New Caledonia/20/99(H1N1)A/Indonesia/5/2006(H5N1)、A/chicken/New York/1995、A/herring gull/DE/677/88(H2N8)、A/Texas/32/2003、A/mallard/MN/33/00、A/duck/Shanghai/1/2000、A/northern pintail/TX/828189/02、A/Turkey/Ontario/6118/68(H8N4)、A/shoveler/Iran/G54/03、A/chicken/Germany/N/1949(H10N7)、A/duck/England/56(H11N6)、A/duck/Alberta/60/76(H12N5)、A/Gull/Maryland/704/77(H13N6)、A/Mallard/Gurjev/263/82、A/duck/Australia/341/83(H15N8)、A/black−headed gull/Sweden/5/99(H16N3)、B/Lee/40、C/Johannesburg/66、A/PuertoRico/8/34(H1N1)、A/Brisbane/59/2007(H1N1)、A/Solomon Islands3/2006(H1N1)、A/Brisbane 10/2007(H3N2)、A/Wisconsin/67/2005(H3N2)、B/Malaysia/2506/2004、B/Florida/4/2006、A/Singapore/1/57(H2N2)、A/Anhui/1/2005(H5N1)、A/Vietnam/1194/2004(H5N1)、A/Teal/HongKong/W312/97(H6N1)、A/Equine/Prague/56(H7N7)、A/HongKong/1073/99(H9N2))の赤血球凝集素をコードする核酸配列、ならびに上記の赤血球凝集素をコードする縮重配列を提供する。]
权利要求:

請求項1
植物において活性のある調節領域に作動可能に連結された、インフルエンザ赤血球凝集素(HA)をコードするヌクレオチド配列を含む核酸。
請求項2
前記HAが、天然または非天然シグナルペプチドを含む、請求項1に記載の核酸。
請求項3
前記非天然シグナルペプチドが、タンパク質ジスルフィドイソメラーゼシグナルペプチドである、請求項2に記載の核酸。
請求項4
前記HAが、A型インフルエンザ、B型インフルエンザであるか、またはH1、H2、H3、H4、H5、H6、H7、H8、H9、H10、H11、H12、H13、H14、H15、およびH16からなる群から選択されるA型インフルエンザの亜型である、請求項1に記載の核酸。
請求項5
前記HAが、H1、H2、H3、H5、H6、H7、およびH9からなる群から選択されるA型インフルエンザ由来である、請求項1に記載の核酸。
請求項6
インフルエンザウイルス様粒子(VLP)を植物において生産する方法であって、a)請求項1に記載の核酸を該植物または該植物の部分に導入する工程と、b)該核酸の発現を可能にする条件下で該植物または該植物の部分をインキュベートし、それにより該VLPを生産する工程とを含む方法。
請求項7
前記導入工程(工程a)において、前記核酸が、前記植物中で一過性に発現される、請求項6に記載の方法。
請求項8
前記導入工程(工程a)において、前記核酸が、前記植物中で安定的に発現される、請求項6に記載の方法。
請求項9
c)宿主を回収し、前記VLPを精製する工程をさらに含む、請求項6に記載の方法。
請求項10
前記導入工程(工程a)において、1つまたは複数のシャペロンタンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む第2の核酸が、前記植物に導入される、請求項6に記載の方法。
請求項11
前記1つまたは複数のシャペロンタンパク質が、Hsp40およびHsp70からなる群から選択される、請求項10に記載の方法。
請求項12
インフルエンザウイルス様粒子(VLP)を植物において生産する方法であって、a)請求項1に記載の核酸を含む植物または植物の部分を準備する工程と、b)該核酸の発現を可能にする条件下で該植物または該植物の部分をインキュベートし、それにより該VLPを生産する工程とを含む方法。
請求項13
請求項1に記載の核酸を含む植物。
請求項14
植物において活性のある調節領域に作動可能に連結された、1つまたは複数のシャペロンタンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む核酸をさらに含む、請求項13に記載の植物。
請求項15
前記1つまたは複数のシャペロンタンパク質が、Hsp40およびHsp70からなる群から選択される、請求項14に記載の植物。
請求項16
インフルエンザウイルス赤血球凝集素(HA)タンパク質および植物に由来する1つまたは複数の脂質を含むウイルス様粒子(VLP)。
請求項17
前記HAが、A型インフルエンザ、B型インフルエンザ、またはH1、H2、H3、H4、H5、H6、H7、H8、H9、H10、H11、H12、H13、H14、H15、およびH16からなる群から選択されるA型インフルエンザHAの亜型である、請求項16に記載のウイルス様粒子(VLP)。
請求項18
前記HAが、H1、H2、H3、H5、H6、H7、およびH9からなる群から選択されるA型インフルエンザ由来である、請求項17に記載のVLP。
請求項19
有効用量の請求項16に記載のVLPおよび薬学的に許容される担体を含む組成物。
請求項20
対象においてインフルエンザウイルス感染に対する免疫を誘導する方法であって、請求項16に記載のウイルス様粒子を投与することを含む方法。
請求項21
前記ウイルス様粒子が、経口、皮内、鼻腔内、筋肉内、腹腔内、静脈内、または皮下で、対象に投与される、請求項20に記載の方法。
請求項22
植物特異的N−グリカンまたは修飾N−グリカンを保持するインフルエンザウイルスHAを含むウイルス様粒子(VLP)。
請求項23
前記HAが、A型インフルエンザ、B型インフルエンザであるか、またはH1、H2、H3、H4、H5、H6、H7、H8、H9、H10、H11、H12、H13、H14、H15、およびH16からなる群から選択されるA型インフルエンザHAの亜型である、請求項22に記載のウイルス様粒子(VLP)。
請求項24
前記HAが、H1、H2、H3、H5、H6、H7、およびH9からなる群から選択されるA型インフルエンザ由来である、請求項23に記載のVLP。
請求項25
有効用量の請求項22に記載のVLPおよび薬学的に許容される担体を含む組成物。
請求項26
対象においてインフルエンザウイルス感染に対する免疫を誘導する方法であって、請求項25に記載の組成物を投与することを含む方法。
請求項27
前記組成物が、経口、皮内、鼻腔内、筋肉内、腹腔内、静脈内、または皮下で、対象に投与される、請求項26に記載の方法。
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